米海軍も消耗可能な攻撃用USVをテスト、伝統的な海上戦力に対する非対称戦
https://grandfleet.info/us-related/us-navy-also-tests-expendable-attack-usv-for-asymmetric-warfare-against-traditional-maritime-forces/
『2024.04.6
ウクライナ軍は無人水上艇(SEA BABY、MAMAI、MAGURA V5など)で黒海艦隊の運用を抑止することに成功したが、米海軍もMARTACが開発した消耗可能なMUSKIE M18をテストしており、海上の艦艇戦闘に非対称戦を持ち込もうとしている。
参考:Integrated Battle Problem 24.1
参考:First Images Of American Black Sea-Style Maritime Attack Drone
伝統的な陸上戦力が直面している非対称戦は伝統的な海上戦力にも襲いかかってくるかもしれない
黒海艦隊と比較してウクライナ海軍の艦艇戦力は規模が小さく、旗艦だったヘトマン・サハイダチヌイも拿捕されることを恐れてムィコラーイウで自沈し、ほぼ外洋での作戦能力を喪失してしまったが、ウクライナ軍は無人水上艇(USV)で黒海艦隊を抑止することに成功した。
出典:СБУ
ブダノフ中将は複数存在する自爆型USVについて「ウクライナ保安庁が開発したSEA BABYはクリミア大橋など静止目標への自爆攻撃用、MAMAIはSEA BABYほどの爆発物を搭載していないもののノヴォロシスクまで到達可能な航続距離を備え、ウクライナ国防省情報総局のMAGURA V5は移動目標(艦艇)を攻撃するためのハンターだ」と述べ、MAGURA V5はタランタル型コルベットのイヴァノヴェツ、ロプーチャ級揚陸艦のシーザー・クニコフ、Project22160(1,500トン)のセルゲイ・コトフを撃沈して大きな注目を集めている。
任務に応じて武装や搭載品を変更可能なUSVは開発・実用化が進んでいるものの、海上目標に自爆型を仕掛けるUSVの実用化はあまり例がなく、特に航行中の艦艇を攻撃できるMAGURA V5への関心は非常に高く、国防総省もMARTACが開発した消耗前提のMUSKIE M18(全長5.5m、最大速度50ノット、航続距離500海里、ペイロード1000ポンド)を調達しているらしい。
出典:Служба безпеки України SEA BABYの新バージョン=Avdiivka
Naval NewsはM18について「黒海での出来事は群れで襲いかかるUSVが現代の水上戦闘に新しい変革をもたらすと実証している。この様なUSVの使用は従来の艦艇に対して非対称の優位性を生み出し、群れで襲いかかることで敵に捕捉されにくくなり、予測不可能な抑止力をもたらすだろう」と指摘。
MARTACのブルース・ハンソン最高経営責任も「海上戦闘におけるUSVの可能性を広げるMUSKIE M18の発表に興奮している。開発期間はたったの3ヶ月間だが、低コストで攻撃に使用可能なものとして1から設計し、当社の高度な自律能力とフリート・ソリューション(複数のUSVを群制御する技術)と組み合わせることで従来戦力への抑止効果が期待でき、当社の軍事顧客が求めるニーズに対応できるだろう。MUSKIE M18は今直ぐ購入が可能だ」と述べており、米海軍の第3艦隊が行う実験(Integrated Battle Problem)にもMUSKIE M18が含まれている。
出典:U.S. Army photo by Specialist Natianna Strachen Saildrone Explorer
日本周辺は気象条件が厳しいので「小型USVの運用には不向きだ」という考え方もあるが、米英を含む多くの国々は積極的に小型USVの外洋運用(あらゆる天候での運用能力を求めていない)に取り組んでおり、MUSKIE M18の航続距離も外洋運用時のもので、伝統的な陸上戦力が直面している非対称戦は伝統的な海上戦力にも襲いかかってくるかもしれない。
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 2nd Class Lily Gebauer
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投稿者: 航空万能論GF管理人 米国関連 コメント: 33 』