【随時更新】米国防長官“地上作戦に懸念”イスラエル国防相に
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240327/k10014403761000.html
※ 今日は、こんな所で…。
『2024年3月27日 13時23分
アメリカのオースティン国防長官は26日、ワシントンを訪れたイスラエルのガラント国防相と会談し、ガザ地区南部ラファへの地上作戦に懸念を示し、地上作戦の代替案について協議しました。
一方、イスラエルとイスラム組織ハマスの間の戦闘の休止をめぐる交渉は、双方の立場の隔たりが依然として埋まらず、交渉の行方は不透明さを増しています。
※イスラエルやパレスチナに関する日本時間3月27日の動きを随時更新してお伝えします。
アメリカ国防長官 イスラエル国防相と地上作戦代替案など協議
アメリカのオースティン国防長官は26日、ワシントンを訪れたイスラエルのガラント国防相と会談し、イスラエル軍が準備を進めるガザ地区南部ラファへの地上作戦に懸念を示し、地上作戦の代替案についてイスラエル側と協議しました。
このなかでオースティン国防長官は、ガザ地区の状況について「民間人の犠牲者があまりにも多く、人道支援はあまりにも少ない」と述べ、懸念を示しました。
その上でオースティン長官は、南部ラファへのイスラエル軍による地上作戦について、「ラファにいる150万人の市民の安全は、アメリカにとっても最優先事項だ。人道支援の安全確保のための実行可能な計画がない中では進めるべきではない」と述べ、地上作戦に代わる計画を協議したとしています。
ガラント国防相は「人質解放交渉など、軍事や外交面の取り組みにおいては手を携えて、イスラム組織ハマスへの圧力を強める必要がある」と述べ、アメリカの協力を求めました。
ハマスは完全な停戦求め仲介国からの提案拒否か 交渉は不透明
イスラエルとハマスの間の戦闘の休止と人質の解放などをめぐる交渉は、仲介国のカタールで3月18日から続いています。
イスラエルメディアは、イスラエル側が人質の解放に伴って刑務所から釈放するパレスチナ人の人数について、ハマス側の要求に歩み寄っているなどと、交渉の進展を伝えていました。
一方でハマスは25日、完全な停戦やイスラエル軍のガザ地区からの撤退を求める従来の立場を、改めてカタールなどに伝えたと明らかにしました。
複数のイスラエルメディアは、ハマス側がイスラエルと仲介国からの提案を拒否したと伝えていて、イスラエル首相府も26日、「ハマスが再び妥協案を拒否し、極端な要求を繰り返している。イスラエルはハマスの妄想のような要求には応じない」とする声明を発表しました。
双方の立場の隔たりが依然として埋まらないなか、交渉の行方は不透明さを増しています。
ハマス最高幹部 イラン外相と会談 改めて結束の姿勢
ハマスのハニーヤ最高幹部は26日、ハマスを支援するイランのアブドラヒアン外相などと会談し、ガザ情勢について協議しました。
このなかでハニーヤ最高幹部は「われわれはイスラエルとの対立の中で、歴史的、運命的な転換点を迎えている」と述べて、改めてイランと結束し、イスラエルに対抗していく姿勢を示しました。
ガザ地区アマル病院「完全に機能停止」運営のパレスチナ赤新月社
イスラエル軍が軍事作戦を行ってきた、ガザ地区南部ハンユニスの基幹病院「アマル病院」について、運営するパレスチナ赤新月社は26日、「完全に機能を停止した」と明らかにしました。
病院が40日以上包囲され、攻撃による死傷者も出ていたほか、イスラエル軍が病院関係者とけが人に退避を強制し、病院の入り口を封鎖したことなどを、機能停止の理由にあげています。
イスラエル軍は25日、アマル病院の周辺でイスラム組織ハマス側の戦闘員20人以上を殺害したとしています。
パレスチナ赤新月社は「国際社会が病院のスタッフ、患者、病院に身を寄せていた人たちに必要な保護を提供することができず、アマル病院が機能停止に陥ったことは遺憾だ」と非難の声をあげています。
また、ガザ地区の保健当局は26日、シファ病院についてイスラエル軍が包囲を強めていると発表し、依然として厳しい状況が続いています。
WHO=世界保健機関は、3月20日時点でガザ地区にある36の病院のうち、3か所が機能しておらず、12か所が部分的に機能しているものの物資の不足など、厳しい状況が続いているとして、一刻も早い停戦を求めています。 』