ニュージーランド、サイバー攻撃に中国関与と非難
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM260QW0W4A320C2000000/
『2024年3月26日 10:36 (2024年3月26日 10:56更新)
【シドニー=今橋瑠璃華】ニュージーランド(NZ)政府は26日、2021年に発生した同国議会システムへのサイバー攻撃に中国政府が支援するハッカーグループが関与したとして、中国を名指しで避難する声明を発表した。
NZの情報機関、通信保安局の調査で明らかになった。同局を監督するコリンズ国防相は中国政府が支援するAPT40と呼ぶグループの関与を指摘。「民主制度を妨害するためにサイバー技術を駆使したスパイ…
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『21年には攻撃対象や被害状況の詳細を明らかにしていなかった。今回の発表によると、ハッカーがシステムに侵入してすぐに動きを押さえ込むことに成功し、流出したデータに機密性の高いものは含まれていなかった。個別の議員への被害もなかった。
NZメディアによると、王小龍駐NZ中国大使が外務省に呼び出された。王氏は26日の声明で「根拠のない無責任な非難を真っ向から否定し、NZ関係当局に重大な申し入れを行い、強い不満と断固とした反対を表明した」と述べた。』
『ラクソン首相は記者団に「民主主義のプロセスや制度に対する中国の干渉を公にしたのは今回が初めてだ。(中国の攻撃を)公にし、光を当てることはNZにとって非常に良いことだ」と述べた。』
『中国のハッカー攻撃を巡っては、米英両政府が25日に両国の議員らにサイバー攻撃をしたとして中国国家安全省の関連企業などに制裁を科すと発表した。NZは制裁を科さない方針を示している。
隣国のオーストラリアでも警戒感が高まっている。ウォン豪外相は26日に出した声明で、豪州の選挙システムは被害を受けていないと指摘する一方で「中国政府を後ろ盾とする悪質なサイバー活動に対する深刻な懸念」を表明した。』