北朝鮮、サイバー攻撃が「外貨収入の半分」 国連報告書

北朝鮮、サイバー攻撃が「外貨収入の半分」 国連報告書
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN204N60Q4A320C2000000/

『2024年3月21日 8:29

【ニューヨーク=佐藤璃子】国連安全保障理事会は20日、対北朝鮮制裁の履行状況を調べる専門家パネルの最終報告書を公表した。北朝鮮は外貨収入の約50%をサイバー攻撃によって得ていると指摘した。約30億ドル(約4500億円)の被害額に相当する暗号資産(仮想通貨)関連企業へのサイバー攻撃に関与した疑いがあるとして調査を進めている。

専門家パネルは2023年7月から24年1月にかけて対北朝鮮制裁の履行状況を調査し、制裁逃れの手口を明らかにした。報告書に法的拘束力はないが、報告を受けて安保理や加盟国が違反する団体や個人に新たな制裁を科すことがある。

大量破壊兵器の開発費用の約40%がサイバー攻撃から得た資金であることも指摘した。最近では防衛関連企業などがサイバー攻撃の対象となっているほか、偵察総局傘下のハッカーらがインフラやツールを共有することが増えているという。

専門家パネルはイスラム組織ハマスが北朝鮮製の武器を使用している可能性についても調査した。イスラエルは調査を通じ、ハマスが数十にわたる北朝鮮製のミサイルや対戦車武器を保有していると回答した。北朝鮮はこれまでも同様の指摘に対して「根拠のない偽の噂である」と否定している。専門家パネルはパレスチナ側にも問い合わせを試みた。

核開発については、1月までの6カ月間に少なくとも7つの弾道ミサイルを発射したとされる。水中から攻撃可能な「戦術核攻撃潜水艦」も新たに導入したことを報告した。

国連は核開発を続ける北朝鮮に対し資金流入を絞ったり、輸出入を禁じたりする経済制裁を実施しているものの、実際は制裁対象の石油精製品を輸入しているほか、ぜいたく品を輸出しているという。北朝鮮の23年の貿易量は22年を上回った。 』