米最高裁、テキサス州法の施行容認 不法移民逮捕可能に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN19EA90Z10C24A3000000/
『2024年3月20日 7:04
【ワシントン=芦塚智子】米連邦最高裁は19日、警察が不法移民を逮捕できると定めた南部テキサス州の州法の施行を容認する判断を下した。バイデン政権は州法差し止めを求めて訴訟を起こしており、係争中は法の施行を止める判断を最高裁に求めたが、最高裁は退けた。強硬な不法移民対策を進めるテキサス州には追い風となる。
今回の最高裁の判断をうけ、テキサス州の警察は即時、不法移民を逮捕できるようになる。この州法は、同州南西部のメキシコ国境から流入する不法移民対策の一環として共和党のアボット知事が主導し、2023年12月に成立した。不法入国を疑う十分な理由があれば警察に逮捕権限を与え、州裁判所が強制送還を指示することも認めている。
この法律を巡っては、テキサス州とバイデン政権が下級審で係争中だ。バイデン政権や移民支援団体は、移民対策の責任は連邦政府にあり、州が執行することはできないとして同州法の施行差し止めを求めて提訴した。
さらに、バイデン政権は最高裁に対し、係争中は州法の施行ができなくなるように最高裁に判断を求めていた。今回、これを最高裁が退けたことになる。最高裁は今回、判断の理由は明らかにしていない。
最高裁の判断にはリベラル派判事3人が反対した。9人で構成する最高裁は保守派6人、リベラル派3人と保守に大きく傾いている。
今後も、バイデン政権とテキサス州の係争は続く見通しだが、今回の最高裁の判断は早期の法律施行を目指してきたテキサス州に追い風だ。テキサス州側は、移民の流入は「侵略」として州には憲法が認めた自衛の権利があると主張している。
移民問題は11月の大統領選に向けた大きな争点の1つになっている。テキサス州のアボット氏はバイデン政権の移民政策を批判し、不法移民をバスでニューヨークなど民主党地盤の地域に移送するといった強硬手段を取っている。 』