クックCEOの「中国不振隠し」、Appleが730億円で和解

クックCEOの「中国不振隠し」、Appleが730億円で和解
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『2024年3月16日 6:17

【シリコンバレー=渡辺直樹】米アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)が決算説明会で重要情報を隠した疑いをめぐる集団訴訟で、同社が原告団に4億9000万ドル(約730億円)の和解金を支払うことで合意した。クック氏が2018年に中国でのiPhone販売の減少を伏せ、その後の業績下方修正と株価下落で損失を被ったと主張する投資家らが訴訟を起こしていた。

和解案を15日に米カリフォルニア州オークランドの連邦地方裁判所に提出した。集団訴訟は19年4月から続いていた。

訴訟の発端となったのは18年11月の決算説明会でのクックCEOの発言だ。投資家側は「アップルの中国事業の発表に虚偽・誤解を招く記述があった」と主張している。

米中対立を背景とする中国でのiPhone販売不振により、その後アップルは19年1月、18年10〜12月期の売上高の見通しを当初予想から5〜10%下方修正すると発表した。

投資家側はクック氏が中国事業の不振を十分に説明せず、直後に業績予想を下方修正したことを問題視。「株価が意図的につり上げられた状態で取引せざるを得ない原因になった」と主張していた。下方修正の発表を受け、翌日に株価は1割近く下落した。

アップルからコメントは得られていない。裁判所の資料によると、同社は証券取引法違反や投資家を欺いたことを否定しているが、「複雑な訴訟の不確実性と、リスクやコストを考慮して和解が有益だと判断した」としている。

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