ガザ支援船、キプロスを出港 人道危機に海から物資搬入

ガザ支援船、キプロスを出港 人道危機に海から物資搬入
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR12DKQ0S4A310C2000000/

『【ロンドン=大西康平】パレスチナ自治区ガザへの支援物資を載せた試験運用船が12日、地中海の欧州連合(EU)加盟国キプロスを出港した。人道危機への対応で欧米が海上からの支援ルート立ち上げを表明していた。

非政府組織(NGO)が運行する支援船は食料や医薬品など約150?200トンを搭載する。到着まで2日程度かかる見通しだ。イスラエルによる厳しい物資搬入制限でガザの人道危機は深刻化している。トラックによる陸路や上空からの投下に比べて大量の物資を運ぶことが期待される。

キプロスのフリストドゥリディス大統領は同日にX(旧ツイッター)で「ガザ地区への人道支援を目的とした最初の船が出航した。民間人にとっては命綱だ」と投稿した。フォンデアライエン欧州委員長もXで同大統領に謝意を表して「援助が届くよう全力を尽くす」とした。

ガザでは11日にイスラム教のラマダン(断食月)の初日を迎えたが、戦闘が継続している。

イスラエル軍は同日、ガザ中部ヌセイラトでイスラム組織ハマスの軍事部門「カッサム旅団」ナンバー2のイーサ氏らが使っていたとされる地下施設を空爆したと発表した。殺害していれば2023年10月の戦闘開始以来最高位の幹部となるとみられる。

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植木安弘
上智大学グローバル・スタディーズ研究科 教授
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ひとこと解説

NGOのワールド・セントラル・キッチンがUAEの資金的支援を受けて行う船による人道支援物資のガザへの搬入は、桟橋を作ってそこから荷上げするようだ。

このNGOは、65のコミュニティ・キッチンを設立し現地のパレスチナ人を雇って運営しているとのことだが、戦闘が続くガザでどのようなロジでどのように人道物資を配給するのか注目される。

トラックで輸送した方がより多くの物資を搬入できるが、イスラエルの管理体制下で実現していない。

国連がガザでの飢餓の懸念を強く表明している中、国際社会はイスラエルの制約に見切りをつけたと言える。罪のない人達が多く餓死するような状況になるとジェノサイドと呼ばれても仕方がなくなる。

2024年3月13日 7:51 』