NY地下鉄に州兵750人配置 暴行事件、過去20年で最多
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『【ニューヨーク=弓真名】米東部ニューヨーク州のホークル知事は6日、ニューヨークの地下鉄で暴行犯罪が相次いでいることをうけ、取り締まりを強化する5つの新たな対策を発表した。地下鉄の警備要員として州兵を750人派遣するほか、法改正を通して交通機関における暴力行為について厳罰化を進める方針を示した。
警備要員として計1000人をニューヨークの地下鉄に配備する。州兵750人に加え、州警察やニューヨーク州都市交通局(MTA)の250人も加わる。特に混雑が想定される駅では手荷物検査を実施し、銃など凶器の持ち運びがないか検閲する。
法整備も進む見通しだ。他の乗客に対する暴力行為で有罪となった個人が、地下鉄やバスに乗車することを一定期間禁止できるようにする。今後数週間で法改正を進めるという。ホークル知事は同日の記者会見で「飲酒運転で免許を失うことと同じ原理だ」と話した。
知事がこうした対策を発表する背景には、ニューヨーク市内の地下鉄で暴行事件が相次いでいることがある。直近では2月末にニューヨーク市ブルックリンの地下鉄で車掌が首を切りつけられる事件があった。北部ブロンクスでも同月、駅構内で発砲事件が発生。1人が死亡し5人がけがをするなど、治安悪化が懸念されている。
米ABCテレビによると、23年の1年間でニューヨークの地下鉄で起きた暴行事件が570件にのぼり、過去20年以上で最も多かった。
こうした事態を受け、ニューヨーク市警(NYPD)は警備要員を増員し対応してきたが目立った効果は出ていない。NYPDが6日発表したデータによると、2月中に交通機関で検挙された暴行事件は35件で、前年同月と比べて横ばいだった。
ニューヨークの地下鉄は、観光客の多くが利用するほか、ニューヨーク市民の通勤や移動時にも欠かせない交通手段となっている。今後さらに治安悪化への懸念が高まれば、出社に影響が出たり、市内への人流が鈍ったりするおそれがある。 』