英政権、苦肉の外国人増税 選挙控え家計支援の財源に

英政権、苦肉の外国人増税 選挙控え家計支援の財源に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR06EUY0W4A300C2000000/

『英議会で予算案を発表するハント財務相(6日、ロンドン)=ロイター

【ロンドン=江渕智弘、大西康平】英国のスナク政権は6日、同国に住む外国人に対する事実上の増税を発表した。増えた税収を英国民の国民保険料の軽減に充てる。2025年1月までに実施する次期総選挙を控え、支持率の低迷する政権が国内優先の姿勢を強めている。
ハント財務相が6日、議会下院で表明した24年度予算案に盛り込んだ。負担を公平にするためだと強調した。

英国に住む外国人のうち、国外で多くの収入を得る人

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『英国に住む外国人のうち、国外で多くの収入を得る人は特別な税優遇を受けてきた。非定住者として登録することで、一定額を払えば英国外の所得に課税されなかった。所得の生じる国で税金を払うが、税率の低い国に資産を持つ人などには恩恵があった。

代表例はスナク首相の妻だ。インドのIT大手インフォシスの共同創業者の娘で、この制度を使って保有するインフォシス株の配当金に対する英国の課税を免れていた。

英歳入関税庁の最新の推計によると、6万8800人が非定住者として登録している。』

『与党・保守党はこれまで裕福で有能な外国人を呼び込む目的で制度を守ってきたが、一転して縮小を決めた。25年4月以降は滞在4年を過ぎた外国人は英国人と同じく国外所得に対して英国で税金を課す。

財源の裏付けのない大型減税の発表で金融市場を混乱させたトラス前政権の反省から、英政府は財政規律を無視できない。次期総選挙に向けて国民受けする減税などを打ちだすには財源が欠かせない。苦肉の策として白羽の矢が立ったのがこの制度だった。』

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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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分析・考察 増税というよりも、そもそも外国籍の富豪に対して税の優遇を実施するのはいけないことである。

税の原則は公平性を担保することである。同じ社会保障などのサービスを受けるならば、同様に納税しないといけない。

イギリスはかつて帝国のときと違って、国力が弱くなって、外国の富豪を呼び込むために、不公平な税優遇を実施せざるを得なかったのだろう。

インド系の首相は優遇税制を廃止することで支持率の浮揚を図っているようにみえる

2024年3月7日 7:50』