仏外相、フランス人がロシアを止めるためウクライナで死ぬことはない

仏外相、フランス人がロシアを止めるためウクライナで死ぬことはない
https://grandfleet.info/european-region/french-foreign-minister-says-french-people-wont-die-in-ukraine-to-stop-russia/

『フランスのステファーヌ・セジュルネ外相は「我々の戦略の柱はロシアに勝利させないことにあるが、そのためにフランス人がウクライナのため死ぬことはないし、ロシアと直接事を構えることもしない」と述べた。

参考:Франція на правильному боці історії, але французи не вмиратимуть за Україну – глава МЗС
参考:Migrants may stream into Europe if Ukraine falls to Putin, French minister warns

参考:The French will not die for Ukraine, Stephane Séjourné says
フランスはウクライナのためにロシアと直接事を構えることはしない

フランスのステファーヌ・セジュルネ外相は1日、France Inter radioの取材に応じた中で「ウクライナが崩壊すれば1,000万人の難民が発生するだろう。ロシアがウクライナで止まらないことを示す情報を持っており、プーチン大統領がウクライナの次に狙うのはモルドバだ。我々がやろうとしているのは戦争の回避であり、フランス人の不安をこれ以上増やさないことだ。我々の戦略の柱はロシアに勝利させないことにある。我々の国境は明確に定義されているため、フランス人がウクライナのために死ぬことはないし敵対行為を見ることもない。これがマクロン大統領の真意だ」と述べた。

On ne peut pas se retrouver dans la même période que septembre 1938.

Notre objectif : mettre en échec la Russie, sans faire la guerre à la Russie.#le69inter pic.twitter.com/yq8tW5A7od

— Stéphane Séjourné (@steph_sejourne) March 1, 2024

要するに「フランスが戦争に巻き込まれるリスク」を回避するため「ウクライナで止まるつもりがないロシアを勝利させないこと」が重要なものの、フランスはウクライナのために「ロシアと直接事を構えることはしない」という意味で、どれだけ信じる正義(都合)があっても「他国の主権を守るため命をかけるという選択肢」を世論が許容するとは考えにくく、セジュルネ外相は当然のことを語っただけのように見える。

仮に派兵すれば「他国の主権を守るため自国民を犠牲にするのか」「核保有国のロシアと直接事を構えるのか」と、派兵せずにNATOとロシアの戦争に発展すれば「派兵してロシアを止めておくべきだったんだ」と批判されるのは目に見えているが、当事者のウクライナ人ですら「ロシアとの戦争継続」を支持しても「戦いへの直接参加」は嫌厭している位なので、命の価値を重視する西側諸国にとって「ウクライナへの派兵」は困難だと思う。

関連記事:マクロン大統領、ウクライナに砲弾100万発提供を約束したのは軽率だった

※アイキャッチ画像の出典:Stéphane Séjourné
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投稿者: 航空万能論GF管理人 欧州関連 コメント: 45 』

『 2024年 3月 02日

返信 引用 

 新欧米反ロシア派は、両方と仲良くを目指すバランス派を親ロシア派認定して、叩くからややこしい事態になる。
 モルドバは貧しいのに資源インフレで不満爆発中。ロシアから安く買えとの主張は異常ではない。

 この辺は、日本も同じで、親ウクライナ派に親ロシア認定される中立派の人や、それを見る親ロシア派の人には判ると思います。

 まぁ、親ロシア派やロシア自身も欧米断絶派や欧米嫌いは少数派なのですが、外からは似たように見えるけど。
 結果として、バランス派と親ロシア派が、共闘を取ることになり、それなりの勢力になる。
 無視できなくなるので、反民主主義的な排除をする。 
 しかも民族差別を含むので、偽善度アップ。 メディアもあまり報道しないし。
43

    暇な人
    2024年 3月 02日
    返信 引用 

電気料金だけで家計の七割とからしいですからね
やっとられんわとなるのは仕方ない
32
        Whiskey Dick
        2024年 3月 02日
        返信 引用 

    モルドバの消費電力の8割が沿ドニエストル内で発電されているそうです。
    工業生産とエネルギーの大半を反乱分子に依存するモルドバってどんだけ無気力なんだ。
    24
            58式素人
            2024年 3月 02日
            返信 引用 

        NHKの報道をみると。
        ロシア産のLNGを使った発電所が
        沿ドニエストルにあるとのこと。
        現在、ルーマニア側からに切替中との事。
        送電網をルーマニア側に繋ぐそうです。
        昨年6月時点であと2年要するとの事でしたから、
        来年まで我慢でしょうか。
        また、LNGも100%ロシア産だそうです。
        ただし、ロシアが供給を絞っているそうなので、
        これもおそらくは、乗換になるのでは。
        9
                Easy
                2024年 3月 02日
                返信 引用 

            そのルーマニア産が一体いくらになるのか。西側の資本主義社会は、ふんだくれるとなればロシア産の200%増しぐらいは平気で吹っかけて来ますからね・・・
            インフラ抑えて弱みを握ったら、あとは限界までむしり取る。
            こんなことばかりやってるから西側陣営はBRICS以下の中後進国からそっぽを向かれているんですが、どうにも反省できないのが資本主義社会の一つの問題ですね。
            16
                    58式素人
                    2024年 3月 02日
                    返信 引用 

                少なくも、ロシアのしていることは、
                モルドバを西欧側に押しやる結果
                になっているような気がします。
                現在も、米国/西欧からかなりの
                資金援助が入っている様ですから、
                モルドバはロシア離れを続けるのでは。
                4
                暇な人
                2024年 3月 03日
                返信 引用 

            あの発電所ロシアにガス代を一切払ってないそうなんですよね。
            事実上経済援助みたいなもの
            だから発電で一番太い燃料代が0なのでかなり安く発電してそれをモルドバに降ろしたり、工業地域に使っているようなのです。
            モルドバもそれでなんとかやっているので今更欧州の馬鹿高い電気に切り替わるとマジで生活できなくなるという問題があるんです。
            6

『 たむごん
2024年 3月 02日

返信 引用 

ウクライナにとって重要なのは、前線歩兵という事に行きつきますね。
ウクライナが、自国で動員するしかないのですが、政治的に無理ならばどうにもなりません…。

ウクライナ前線歩兵は敢闘していますが、人間はどうしても消耗してきますからね。
他国の派兵は望めないですから、消耗戦は避けるべきですが、陣地構築の失敗によりロシアに引きずり込まれてしまいましたね。

(2024.03.1 ウクライナ軍兵士は準備された陣地ではなく野原に連れて行かれただけ 航空万能論)
11

    鬱
    2024年 3月 02日
    返信 引用 

随分前から軍が度々動員するしかないって話出ても、政府は人気が無いからやりたくないって言ってる話出てましたしね。
正直今の政権の責任として動員でもして、次の政権に託すとかすればいいのにと思いますが、ここまで嫌がってしないなら保身かな?って思ってしまうんですよね。
動員やるとそれだけ戦況悪いと国民に伝えるようなもんだし、動員するなら西部もって事になるでしょうから、比較的安全な場所にいる人間は自分が当事者になると嫌がって停戦派とかになりそうですし。
後は動員逃れる為に大学行く人間増えてるので更にそれが加速するか、マイダン革命って事実上の武力革命で政権転覆させた前例あるのでそれを恐れてるのか。

結局陸戦での土地の奪い合いですから、歩兵はどうしても犠牲になりますからね。
2年前のロシアの侵攻から持ちこたえてもかなり損害出てたようですし、去年の攻勢で更に人的資源溶かしたそうなんで、現状だとジリ貧でしょうね。
防衛陣地も作るということは攻めるのを諦めるようなもんなんで、忌避して作ってなかったり進んでなかったようですし。
11
        たむごん
        2024年 3月 02日
        返信 引用 

    仰る通りです。
    ウクライナ人の総意を、計りかねているんですよね。

    国内徴兵反対・戦争継続を支持。国内避難民(西部など)・西部在住者が戦争継続を支持
    国内徴兵反対・戦争継続を支持。大学入学による徴兵逃れ(数十万人)
    海外徴兵反対・戦争継続を支持。海外避難民

    ウクライナ人が、数百万人単位で、避難や徴兵逃れしつつ、徴兵反対・戦争支持という印象を受けています。
    日本でも、2024年2月24日の渋谷デモに、ウクライナ人男性(おそらく)が混じってる事が、マスコミ写真から分かります(善悪を問う気はありません)。

    本土決戦・総力戦のはずなのですが、全く戦争に関係のない立場から見ていて、難しいなと。
    大日本帝国の太平洋戦争、当時の日本人の逸話などと比較してしまいました。
    7 』

『 幽霊
2024年 3月 02日

返信 引用 

仮にNATO加盟国がNATOの承認を得ずにウクライナに派遣して、派遣部隊だけではなく本国にもロシアによる反撃が有った場合NATOはどう行動するのでしょう?
個人的には加盟国が勝手に戦争を仕掛けた以上NATO加盟国国による相互防衛義務の対象外になるのでは?と思うのですが。
8

    名無しの悪夢
    2024年 3月 02日
    返信 引用 

アウディーイウカ陥落の際にNATO軍の死体が混じってたと報じられてたので、当事者の間では公然の秘密なのかもしれません。
ドイツ軍将校がクリミア大橋にトーラスミサイルを撃ち込む計画を話し合ってて、ショルツ首相がミサイルの提供にストップをかけた話が出た弁明に、いろいろポロポロ溢してるらしくて
思ってる以上にステージは進んでるのかもしれません。
37
        ras
        2024年 3月 02日
        返信 引用 

    これらのNATO軍人が現地で見つかる背景を基に、NATOとしては送る気は現状議論されてないと明言しつつ、勝手に加盟国が送る特定の議論を止めるつもりはないと言い訳をしたのかもしれませんね。
    そもそもこの件が実際のNATO登録国の軍人なのか、義勇兵枠としての活動なのか(これも実際アウトよりですが)、そもそもロシア側のプロパガンダなのか特定はできません。それでもアウディーフカ陥落直後の発言と踏まえますと、慌てて言い訳を口にした可能性は十分ありえるかもです。
    9
            ras
            2024年 3月 02日
            返信 引用 

        追加で、可能性とすれば先の記事のコメントで上がっていた英特殊部隊などの件はともかく、タウルスなどのエスカレーションを伴う追加支援議論を公にする前に過激な事を言うことで、隠れ蓑にする意図は十分に考えられますね。だとすればマクロンは実に貧乏くじですが。
        Rybarなど強硬派的でないロシアミルブロガーが指摘してきたように、米国はともかくやはりまだまだNATO・欧州枠組は手を引く気はなく、追加支援は画策されてます。
        7