国民総所得(GNI)とは 67カ国・地域が「高所得国」
きょうのことば
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC297H60Z20C24A2000000/
『▼国民総所得(GNI) 1年間に国民や企業が国内外で得た所得の総額を指す。
国内で生み出された付加価値の総額を表す国内総生産(GDP)に、外国から得た利子や配当などの純受取額を加える。
かつては同じ統計を国民総生産(GNP)と呼んだが、より所得に着目した呼称として国連が1993年にGNIに変更した。国内の経済規模を示すGDPに対し、GNIには企業の海外事業や投資も反映される。
世界銀行は1人当たりGNIに基づいて「高所得国」「上位中所得国」「下位中所得国」「低所得国」の4つに分類している。
毎年7月に基準を見直し、現在の高所得国は1万3846ドル以上となっている。最新の2022年のデータでは世界で67カ国・地域が高所得国にあたる。
日本では第2次安倍内閣が成長戦略に1人当たり名目GNIの引き上げ目標を盛り込んだ。海外に進出する企業が増えたことで、日本のGDPとGNIの差は23年の名目値で34兆円まで膨らんだ。実態に即した国の豊かさを示す指標として、GNIを重視すべきだとの意見もある。
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