ツバルオーバービュー

ツバルオーバービュー
https://www.tuvalu-overview.tv/about/outline/

『概要

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南太平洋、赤道からフィジーにかけて、美しい宝石のような珊瑚礁の島々で構成される島国「ツバル」があります。

雄大な自然とそこに美しく調和しながら約1 万人のポリネシアンが穏やかに暮らしています。

しかし、珊瑚環礁特有の海抜の低い地勢のために、気候変動の影響を受けやすく、特に、海面上昇には最も脆弱な国のひとつとされ、すでに被害も進行も見られており国の将来が心配されています。

国旗 TUVA003

国名の由来

TU=立ち上げる + VALU=8

1978年にイギリスから独立する際、国内の8つの部族で国を立ち上げていこう!という決意を込めて名付けられたとされている。

9つの島で構成されているのに8つの部族となっているのは、最南端のニウラキタ島がニウタオ島に属しているため、国旗には9つの島がデザインされている。

面積 26 平方キロメートル(新島とほぼ同じ)

人口 約1万人、2014年現在、首都のフナフチ環礁フォンがファレ島に5000人〜6000人が居住しているとされており、同島では人口過密による問題が発生している。また、労働目的や教育のためにすでに海外に移住している国民も多く、それらを含めた総人口は約15000人程度になると思われる。

民族 ポリネシア(サモア系)
首都 フナフチ環礁
言語 ツバル語、英語
宗教 キリスト教信者が95%を占める。そのほとんどがサモアに本部があるEKT(Ekalesia Kelisiano Tuvalu)に所属し、年に数十万円の献金を余儀なくされ、近年問題視されている。

政体 英国女王を元首とする立憲君主制 議員定数が15名と少なく、その議員が選挙終了後に7(マイナー):8(メジャー)に別れ、メジャーから首相を選出するというシステムを取る。

メジャーとマイナーのバランスは1人の議員の移動で容易に変わるため、長期政権を樹立しながら首相の意思を政治に組み入れていくことが非常に難しい。また、人口1万人という規模をベースに近代政治を行う問題も山積している。国内には主だった産業がなく、財政は常に赤字、人的リソースも非常に少ない。

通貨 オーストラリアドル ツバル専用のコインはあるが紙幣は無い。日本などで販売されているツバル金貨などは現地では販売されていない。各島にNational Bank of Tuvalu があり、預貯金、海外からの送金・入金、外貨両替を行っている。トラベラーズチェックは使用可能。クレジットカードは使用できない。

経済 ツバル人がサモア周辺海域から移動してきたのは、各島によって、2000年前〜500年前という通説がある。

それ以降、南太平洋の限られた資源に順応した自給自足の暮らしを行っており、現在でも国民の約半数が自給自足に軸足をおいている。

そのため、国内には主だった産業がなく、外貨の獲得手段として「他国からの援助」「出稼ぎ」「漁業権販売」「トップレベルドメインの販売益」(順不同)程度しかない。

ちなみに、国内の発電や船の運行に必要な重油・ディーゼル購入費は日本からの無償援助(毎年1億円)に依存している。

人口が1万人と非常に少ないので、GDPやGNPなどの統計データでは国内情勢を把握することはできない。

数字上では最貧国となるが、生活は豊かで、国民の幸福度も非常に高い。当団体が独自で調査した数字では、90%以上が幸福であると感じているというデータが有る。

メディア テレビ局や新聞社はなく、唯一公共のラジオ放送があるのみ。スカイパシフィックというニュージーランド発の衛星放送の受信が可能。

通信環境 首都のフナフチ環礁フォンガファレ島と一部の離島においてGSM携帯が使用可能。SIMカードとプリペイドカードは電話局にて販売されている。首都フナフチでのインターネット環境はADSLか公衆Wifi接続が提供されている。離島では電話局の局内LAN経由で利用できる。衛星経由の電話回線の一部をインターネットの回線として使用しているため、速度は非常に遅く動作も不安定。電話局の機器や人材のスキル不足によりトラブルが頻発するため、電話やネットが不通になることは珍しくない。

電源 首都のフナフチ環礁フォンガファレ島は日本のODAによるディーゼル発電によって24時間電源供給がなされている。交流220V。離島部ではトラックのエンジン程度のディーゼル発電機で、間欠的に電力供給がされている。

国内交通 首都のフナフチ環礁までは隣国のフィジー諸島共和国より週に数便のフライトがある。首都から先の国内公共交通は「貨客船」と呼ばれる連絡船が運行している。現在イギリスから供与されたニバンガ2と日本から供与されたマヌフォラウの2隻が就航している。ニバンガ2は老朽化が進んでおり、巡航速度は7ノット程度。フィジーのドライドックで修理をしている時間のほうが長く、不経済なため、2015年9月に日本のODA無償援助により、ニバンガ3の導入が予定されている。

日本からの供与から十数年しか経っていないマヌフォラウは巡航速度10ノット(約18.5km/h)程度。それでも国内最北端のナヌメア環礁まで24時間以上かかっている。他にチャーター使用が可能な船として、日本のOFCFから供与されメンテナンスされている小型漁船のマナウイ号。そしてオーストラリから供与されている警備艇のマタイリ号がある。

ツバル語 ポリネシア言語の一部であるツバル語はサモア語との相似が強い。発音は、ほぼローマ字読みで通じるが、単語数が少なく一つの単語に複数の意味があり、文意の中で使い分けることが多く、習得は簡単ではない。外来語は多少発音を変えて取り込んでいる。本来表記文字は持たないが現在はアルファベットを表記文字として使用している。

こんにちは = Talofa(タロファ) 時間に関係なく使える
ありがとう = Fafetai(ファフェタイ)
さようなら = Tofa(トーファー)

犯罪 等質性を重んじる国民性も手伝って、表面上は大きな貧富の差が無く、また、国民の殆どが顔見知りであるためもあって、犯罪は非常に少ない。年に数件発生する犯罪は、酔っぱらいの喧嘩によるものが多い。

ただし、近年は他国の居住者も増えてきているため、旅行者としては通常の海外滞在での注意が必要。犯罪者は各島の交番に隣接する牢屋と、首都にある刑務所で管理されるが、牢屋の機能は被害者の家族から犯罪者を守るため。という要素が強い。また、刑務所には柵がなく、軽微な犯罪による場合は週末は家族の家に帰れる場合もある。

ツバルに生きる1万人の人類
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『各島情報

各島情報

南太平洋に珊瑚礁だけでできた9つの島だけで構成されているツバル国、それぞれの島に特徴があり、島人の気質もそれぞれ異なります。

フナフチ環礁(首都)
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唯一の国際空港がある首都のフォンガファレ島があります。フォンガファレ島は2000年以降、都市化が進み人口も過密状態にありますが、島を取り囲む自然は美しく、簡単な商店やレストランも有り、観光客には人気のスポットです。

朝日新聞取材

海抜が低いため、地球温暖化による海面上昇の被害も目立っています。観光で訪れる場合は乾季の4月〜11月までがオススメのシーズンです。12月〜3月は雨季となります。特に1月〜3月は大潮の時期とも重なり、この時期の満月・新月の満潮時には、海面上昇の被害が分かりやすく顕在化します。

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以下に紹介する首都以外の離島への連絡船もフォンガファレ島から発着します。離島に渡るには前後合わせて2ヶ月ほどの日程を組むことをお薦めします。

バイツプ環礁
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首都の北に位置するバイツプ環礁は、ツバル国内では一番大きな面積がある島です。公立のセカンダリスクールがあり、学生の移動も多いので、連絡船の頻度も高く、離島の中では一番訪れやすい島です。

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離島の中では唯一港があるしまでもあり、上陸も難しくありません。

ヌクフェタウ環礁
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首都からわずか60kmほど北上したところにある環礁です。連絡船では6時間ほどかかります。多くの政治家を輩出してきた島で、策略に長けた気質があるとも言われています。

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大きなラグーンや環礁周辺には海産物が豊富で、この島では毎日新鮮な魚を堪能することができます。逆に、魚が苦手な人は近づかないほうが良いかもしれません。また、ヤシガニが豊富に取れることでも知られています。

ヌイ環礁
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ヌイ環礁は、ツバル国内にあるにもかかわらず、キリバス人をルーツにした人々が住んでいる珍しい島です。キリバス語しか話せないなどと揶揄されることも多いのですが、キリバス語とツバル語、両方話せる人がほとんどです。

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キリバスの血が原因かどうかは定かではありませんが、地道な作業を根気よく行うことが得意で、村の中にあるタロイモ畑もよく手入れされていて、旨いタロ芋を食べたければヌイ環礁に行くことをお薦めします。

ナヌマンガ環礁
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ナヌマンガ島は環礁ではなくサンゴ島です。国内では一番海抜が高い島で、海抜5m程度はあると思われます。倹約家の気質が強い島と言われています。

1万人取材後のナヌマンガ

海をこのように見下ろす地形があるのはこの島だけです。

ニウタオ環礁
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ナニマンガ島と同様、環礁ではありません。お節介で親切なツバル人気質を強く持つ人達が住んでいます。昔のツバル文化を伝えるための展示を集会場に常設していたり、秘密のマーシャルアートの伝道師達がいたりと、歴史とミステリーの島です。

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港がなく、上陸は危険が伴います。それでも、1度は訪れてみたい島です。
ナヌメア環礁
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国内最北の島ですが、南半球にあるため、赤道に一番近い島となります。

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大きな教会があり、内部は国内で一番派手な装飾が施されています。

ヌクラエラエ環礁
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首都のフナフチ環礁の南にある小さな環礁です。フィジーからの飛行機の中からもよく見ることができます。国内で初めてキリスト教が伝播された島で、キリスト教に強い思い入れがある人々が住んでいます。

宗教行事に熱心に取り組んだ成果かもしれませんが、作曲、歌、ダンスなどが得意で、芸能の島とも言われます。

ヌクラエラエ

海抜が非常に低く、海面上昇の影響を強く受けている島の一つです。

ニウラキタ環礁
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国内最南端にある島です。フィジーに近く、地質的もフィジーの島との共通点が多いように思います。土壌が豊かで牧草も生えるため、昔は牛が数頭飼われていたようです。人口わずかに40人程度。遠く離れたニウタオ島に所属しています。

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