ブチャ市近くに着弾した北鮮製の地対地弾道弾。
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『Defense Express の2024-2-17記事「Warhead of North Korean Missiles Weighs Up to 1,000 kg But the Fire Accuracy is Low, Ukrainian Study Shows」。
ブチャ市近くに着弾した北鮮製の地対地弾道弾。KN-23かKN-24かそのどちらかなのだが、500kg弾頭にしてはクレーターがでかすぎる。どうやらその弾頭重量は1トンなのではないかと考えられるようになった。
従来の西側の見積もり。KN-23はレンジを690kmにするために弾頭重量は軽くしてあるだろう。それに対してKN-24は、410kmしか飛ばない代わりに、弾頭重量は400kg~500kgくらいあるだろう、と。
最新知見。KN-23/24の弾頭重量は1トンありそうだ。そしてこれまで実際に飛んだ最大のレンジは650kmで、そのさいの弾頭重量はすくなくも500kgはあった。
2023-12-30から2024-2-7のあいだに、ウクライナ領内には北鮮製の弾道ミサイルが24発着弾し、それによってウクライナの住民14人が死亡し、70人が負傷している。
この24発のうち「狙ったところに落ちたな」と思われたのは、たったの2発であった。そのひとつは Kremenchuk の精油所を狙ってきたもの。もうひとつは Kanatove 飛行場をねらってきたもの。
それ以外は、狙ったと思われるところからは2km以上も離れており、中には、弾頭が空中で自爆してしまったものもあった。
ようするに北鮮製のミサイルは信頼性が低く、その精度の悪さを弾頭重量の大きさで補おうとしている設計思想なのだということが、見えてきたのである。
※カミル・グリーフ氏が前々から指摘していたことが証明された。
もし、西側製の最高性能のNCマシンを工場に導入していないならば、その工場からは、けっして精度の高いミサイルは製造されてはこない。
だから、工作機械類のメンテも禁ずる西側の対露経済制裁には、大きな意義があるのだ。
※KN-23が着弾した原野林中のクレーターの俯瞰写真があるのだが、「これが黒土帯というやつなのか」と感心して見入ってしまう。地層がよくわかるのだ。
地表から掘り下げて、人間の身長の数倍のところに、初めて粘土帯らしきものが出てくる。その上はすべて黒土帯なのだろう。
おそらくこの粘土帯があるがゆえに、融雪期には表土が泥濘化しやすいのだろう。
そしてこの表土。毎年、重農機で2mくらい客土してやれば、もうそれだけで、肥料も要らずに、同じ作物を連作できてしまうのではないか?
これほどに恵まれた平地が耕作地として開墾もされておらず、首都からちょっと離れたところに拡がっているのだ。』