日経平均反落、一時300円安 早期の米利下げ観測後退

日経平均反落、一時300円安 早期の米利下げ観測後退
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL140R20U4A210C2000000/

『14日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は反落で始まり、前日に比べ200円ほど安い3万7700円台半ばで推移している。13日の米株式相場が下落した流れを受け、売りが先行している。13日の日本株が大幅高となったことで短期的な過熱感が高まり、利益確定売りも出ている。日経平均の下げ幅は一時300円を超えた。

13日の米株式市場で主要な株価指数であるダウ工業株30種平均は反落し、前日比524ドル(1.35%)安の3万8272ドルで終えた。米労働省が同日発表した1月の消費者物価指数(CPI)の上昇率が市場予想を上回り、米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測が後退したことが東京市場にも波及している。

日経平均は前日1066円高で終え、取引時間中に一時3万8000円台に乗せる場面もあった。短期的な過熱感もあり、きょうは幅広い銘柄に利益確定売りが出ている。

東証株価指数(TOPIX)は反落している。

ソフトバンクグループ(SBG)やリクルートが安い。 SMC、ファナック、HOYAも売られている。一方、スクリンや出光興産、サッポロHDは高い。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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永浜利広
第一生命経済研究所 首席エコノミスト
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ひとこと解説

米インフレの再加速を受けて、これまでの株高トレンドの根底にあった米国経済のソフトランディングとインフレ率の低下というシナリオが崩れるようなことになれば、世界的な株高のトレンドが一旦終焉する可能性も出てきました。

一方、ドル円レートの150円台が定着してくると、日本の通貨当局からの為替介入の警戒感も強まることになるでしょう。

加えて、今回米国の早期利下げ期待が後退して円安が進んだことにより、日銀もマイナス金利解除に動きやすくなったといえるでしょう。

そしてこうした動きは、いずれも日経平均ベースで一時3万8000円台を回復した日本株には逆風となることには注意が必要です。

2024年2月14日 9:26 (2024年2月14日 9:28更新) 』