米当局者、ウクライナ人捕虜が搭乗するIl-76撃墜はパトリオットで撃墜
https://grandfleet.info/us-related/u-s-official-credits-patriot-for-shooting-down-il-76-with-ukrainian-prisoners-on-board/
『2024.02.9
プーチン大統領はIl-76墜落について「パトリオットシステムによる撃墜だった」と主張していたが、ニューヨーク・タイムズ紙も米当局者の話を引用して「Il-76撃墜はパトリオットシステムによるもの」「ウクライナ人捕虜が乗っていた可能性が高い」と報じている。
参考:Ukraine’s Creative Use of Weapons Carries Promise and Risk
参考:Ил-76 был сбит американской системой Patriot, заявил Путин
政治的にIl-76撃墜を認めるのは余りにもタイミングが悪すぎる
1月24日午前11時頃にウクライナと国境を接するロシア領ベルゴロド州でIl-76が墜落、複数のウクライナメディアは軍関係者の話として「墜落したIl-76はS-300用の迎撃弾を輸送していた(対地攻撃モードに使用されるる迎撃弾をベルゴロドに輸送していたという意味)」と報じたが、ロシア側は「ウクライナ人捕虜を移送中だったIl-76がウクライナ軍の地対空ミサイルによって撃墜された」と主張。
出典:管理人作成(クリックで拡大可能)
ロシア国防省は「チカロフスキー基地からベルゴロドに向かっていたIl-76は午前11時15分頃に撃墜された」「我が軍のレーダーは同機が撃墜された時間帯にハルキウ州リプシ地区から2発の対空ミサイル発射を記録している」「同機には捕虜交換に向かっていたウクライナ人兵士65名、乗組員6名、同行者3名が搭乗していたが生存者はいない」「ウクライナ側は捕虜交換のための輸送について承知していた」と発表、事前に合意されていた捕虜交換は「24日午後にコロティロフカ検問所で行われる予定だった」と付け加えた。
露下院のカルタポロフ国防委員長も「捕虜交換を妨害するため(ウクライナ側が)意図的にIl-76を撃墜した」「この攻撃はパトリオットシステムかIRIS-Tで実行された」と、プーチン大統領も31日「パトリオットシステムによる撃墜は専門家によって立証された」「回収された物的証拠を評価するため専門家の派遣を国際社会に要請する」と、ゼレンスキー大統領も「事件を解明するためパートナーに国際調査を要請する」と述べていたが、ニューヨーク・タイムズ紙は「米当局者がIl-76撃墜にパトリオットシステムが使用されたと認めた」と報じている。
出典:U.S. Army photo by Sgt. Alexandra Shea
匿名の米当局者は「Il-76の撃墜にパトリオットシステムが使用されたという報道は正確だった」「Il-76を攻撃するのに使用された迎撃弾は欧州のパートナーが提供したもの=PAC-3弾ではなくPAC-2弾(GEM)という意味」「Il-76の搭乗していた人間の一部はウクライナ人捕虜だった可能性が高い」「その数についてはロシア側が誇張した可能性がある」「ウクライナ側の攻撃自体は正当なものだが誤った情報に基づいて行動した」と指摘。
要するにウクライナ側は「ベルゴロドに向かうIl-76はS-300用の迎撃弾を輸送している」という情報に基づき、ハルキウ周辺に展開させたパトリオットシステムでIl-76を撃墜したものの「ウクライナ人捕虜が乗っていた」とは把握しておらず、ロシア側も「死亡したウクライナ人捕虜」の数を膨らませてプロパガンダに利用し、ウクライナ側は「自軍による撃墜」か「技術的な問題による墜落」かを言及できない「苦しい政治的立場に追い込まれた」という意味だ。
出典:Vitaly V. Kuzmin/CC BY-SA 4.0
戦争にはミスがつきもので、ウクライナ軍も意図的に捕虜が乗っているIl-76を撃墜したわけではないと思うが、大規模な追加動員や動員法の改正に国内世論の関心が集中しているため、政治的にIl-76撃墜を認めるのは余りにもタイミングが悪すぎる。
関連記事:ウクライナ人捕虜を輸送中のIl-76が墜落、ロシア側は撃墜されたと主張
※アイキャッチ画像の出典:NATO Support and Procurement Agency (NSPA)
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投稿者: 航空万能論GF管理人 米国関連 コメント: 52 』
『 朴秀
2024年 2月 09日
返信 引用
ウクライナがグダグダ言い訳をしていたら
後ろ楯が先にばらしてしまいましたね
意図的ではないでしょうが自国民殺しは印象が最悪です
これは動員に悪影響しかないでしょうね
32
名無し
2024年 2月 09日
返信 引用
むしろ、バラした後ろ盾側の意図を想像すると興味深いやつや。
普通、この内容ならバラさないほうが、後ろ盾側にとっても有利やろ?それなのに、あえてバラした意図は。。。
26
2024年 2月 09日
返信 引用
破片という物的証拠があるから言い逃れできないし撃墜にアメリカも関与してたとロシアに言われたくないから先手打ってウクライナの単独犯であることを強調したのだろう。
36
理想はこの翼では届かない
2024年 2月 09日
返信 引用
「PAC-3じゃないよ!PAC-2だよ!」という主張からも「だからアメリカは関係ないよ」という思惑が透けて見えますね
あくまでやったのはうkライナであってアメリカは何も知りませんでしたよ、と
13
T.T
2024年 2月 09日
返信 引用
おれ(PAC-3)じゃない
あいつ(PAC-2)がやった
しらない
すんだこと
9
hogehoge
2024年 2月 09日
返信 引用
そもそもの問題として、停戦中でもないのに何でこんな戦争真っ只中の交戦地域上空を飛んでいるのかという。
普通なら捕虜は一度後方に送って、ベラルーシやポーランドを経由するだろ。常識的にさ。
前線で交換するにしても、陸路で顔付き合わせながら恐る恐るするだろ。歴史的にも。
素人目にも、目に見えて戦争真っ只中遂行能力がお粗末過ぎで、
ウクライナもロシアもお前らなんでこんなにアホなの?と言いたい。ぐだぐだ過ぎ。
3
名無し
2024年 2月 09日
返信 引用
ウクライナ側の情報誤認が原因であるならば、別に捕虜を輸送機で運ぶ事自体には何も問題ないような気もしますが。
捕虜交換交渉が成立していた事は確定してるので、交渉でロシアがウクライナ側に「捕虜を輸送機でベルゴロドまで運んで、その後陸路でコロティロフカまで運ぶんで」と言ってる可能性も十分にあるわけで。
22
hogehoge
2024年 2月 10日
返信 引用
ウクライナ側の情報誤認が原因というのは、それ平時の理論ですよ。
ミサイルやUAV、各種軍用機が飛び交い、双方が電子戦も行使している空間で情報誤認1つ起こすなというのは無茶振りです。
というか当該機が双方のIFFに登録されていたとは思えませんし、恐らく推定ですがIFFを積んですらいなかったでしょう。
そんなんで中長距離SAM合戦中のエリアを飛行させようと思ったのが信じられないですね。どう考えても起こるべくして起こった事案です。
1
ガリバタ
2024年 2月 10日
返信 引用
皆さんロシアからの通知があったのだからと言っていますが、ロシアからの通知を信じられるだけの信頼関係がその連絡通路にあるかどうかが問題だと思うのです。
旧い話ですが、ロシアは民間人避難のための人道回廊を何回も攻撃しています。そんな状態で、ウクライナがロシアの言う POW が乗っている輸送機だからって言うのをどれだけ信じられるか。
もうちょっと穿った見かたをすると、ロシアはウクライナの信用を下げるために Il-76 を犠牲にしたかも、とも思えます。穿ちすぎですかね。
2
2024年 2月 10日
返信 引用
>ロシアからの通知を信じられるだけの信頼関係がその連絡通路にあるかどうかが問題だと思うのです。
信頼関係があるから場所決めて捕虜の交換やる予定になってたんだけど何いってんの?
>ロシアは民間人避難のための人道回廊を何回も攻撃しています。
人道回廊に地雷ばら撒いて砲撃してたのはウクライナ側です
だからロシア側への避難民の方がはるかに多かったです
9
』