40代、初の子育て心構えは 体力づくり・人生経験生かす

40代、初の子育て心構えは 体力づくり・人生経験生かす
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE262LB0W4A120C2000000/

『晩婚化や晩産化が進み、40代になって初めて乳幼児期の子育てに取り組む人も少なくないだろう。年齢の上では「不惑」を迎えたが、若い世代の親と比較するなどして不安を抱える人も多いという。産婦人科医の大鷹美子さんに、不安との向き合い方や対処法などについて寄稿してもらった。

地域差はあると思うが、少なくとも東京では30代後半の初産は珍しくない。40代で初めて乳幼児期の子育てを経験するのも特別なことではない…

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『40代の男性の100位は2時間40〜50分台で、20代後半から30代の2時間40分台と比べてほとんど遜色ない。100位のタイムが3時間台になるのは56歳以降である。このデータ上では、40代の体力は皆さんがイメージしているほど男女とも低下していない。

もちろん、これはある程度トレーニングしていることが前提となる。学生時代まではスポーツに励んでいたが、社会人になって運動から縁遠くなった人も少なくないだろう。

年だから仕方がないと諦めず、体力づくりに取り組んで自信が持てるようにするのが建設的だ。体力には筋力、俊敏性などいろいろな側面があるが、子育てにはジョギングや水泳といった持久力を高める運動をお勧めしたい。』

『40代で初めての子育てに不安を抱えるのは、体力面だけでなく、背景にあるいくつかの要素が重なっていると感じる。40代は20代の頃と比較して仕事で責任を負う立場になり、人間関係が幅広くなるなど生活が変化している。

これまで計画的に日々の生活を送ってきた人も、子どもがいれば思い通りにならないことが多い。子育てはスケジュールどおり進むものではない。40代になって背負うものが増える中、日々、柔軟な対応が必要な子育てが加わることが心理的な負担になっている可能性がある。気が重くなれば疲れも感じやすくなる。』

『女性は年齢に関係なく、出産前後はメンタル面に注意が必要だ。親が高齢などで相談できる相手がいないという声もある。最近では医療機関や自治体は産後ケアに力をいれており、そうした機会を利用して育児に関する相談するのも一つの方法だ。ベビーシッターやチャイルドシッターを利用してサポートを受けることも検討してほしい。

子どもにとって親の年齢は、それほど大きなことではない。親がどう接してくれるか、どういう価値観で子育てをしてくれるかが大事になる。親の考え方や思考、あらゆることが子どもの生活する環境をつくる。

「子どもはかわいい」と思えることは、ほかでは味わえない感情で大切にしてほしい。親が愛情をもって接することで子どもの自己肯定感も育つ。あまり年齢を意識せずに、子育てできることを楽しんでほしい。』