米国、ユダヤ人入植者に制裁 パレスチナ人に暴力
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN01ETA0R00C24A2000000/
『【ワシントン=芦塚智子】バイデン米大統領は1日、パレスチナ自治区のヨルダン川西岸でパレスチナ人住民への暴力に関与したユダヤ人入植者らに制裁を科すための大統領令に署名した。国務省は同日、初回として入植者4人への制裁を発表した。ヨルダン川西岸ではイスラム組織ハマスによるイスラエルの奇襲以降、住民への暴力が急増している。
バイデン氏は大統領令で、過激派の入植者らによる暴力は「ヨルダン川西岸やガザ地区、イスラエル、中東地域全体の平和と安全、安定への深刻な脅威となっている」と指摘。ブリンケン国務長官も声明で「イスラエルはヨルダン川西岸での市民への暴力を止めるためにもっと措置を講じ、関与した者に責任を取らせなくてはならない」と訴えた。
国務省によると、制裁を科したのはパレスチナ住民やイスラエル人活動家への暴力や建物への放火などを主導した入植者ら。米国内の資産を凍結し、米国民との取引を禁じる。今後さらに制裁対象を追加する可能性がある。
バイデン氏はハマスの攻撃を受けたイスラエルへの支持を鮮明にしてきたが、リベラル派や若年層を中心に民間犠牲が拡大するパレスチナへの同情論が高まっている。またバイデン氏は大統領令署名後、大統領選の激戦州である中西部ミシガン州を訪問した。同州はアラブ系米国人が多い。制裁の背景にはこうした層への配慮があるとみられる。
国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、2023年に西岸地区で起きたイスラエル側との衝突で、パレスチナ人の死者は約500人に上った。 』