バブル崩壊後の中国は80年代ソ連と同じようになる
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『2024.01.31
1991年にソ連は崩壊したが、今もロシアは崩壊し続けている
ソ連と中国のバブル崩壊後の世界
ソビエト連邦は1920年頃に成立し1991年に滅んだが、ソ連崩壊後に全盛期を迎えたのが中国で90年代に爆発的成長が起きて2000年代にはアメリカを抜いて最大の超大国になると言われた
米オバマ大統領は演説の時度々「中国がアメリカに替わる超大国になるのは確実だが」と前置きするほどの中国かぶれで、こうした態度が中国を増長させた
2010年代になると中国はもう唯一の超大国になったかのように日独英仏伊に命令口調で指図し始め、アメリカに対しても自分のほうが「上」なのだという格付けをしようとした
それはG20のような国際会議の席順だとかの下らない事だったりしたのだが、習近平はそうした事に異常にこだわる事が多い
ソ連と中国は共に共産主義国だが成立時から違いがあり、ソ連はソビエト(評議会)連邦なので国家ではなく国連のような世界連邦組織として誕生した
1900年頃の世界は5つほどの大国とその植民地に別れていて、ロシアは落ちこぼれた帝国という位置づけだったが全世界の王権や資本主義を倒して市民革命を起こすというのがロシア革命でした
全世界が次々に共産化する筈だったが実際にはユーラシア大陸の半分と少数の貧困国だけに留まったので、ソ連は世界政府ではなくロシアと周辺国による国家という不本意な形になった
世界政府を作れなかった時点でソ連崩壊は決定していたのだが、その後70年間も持ちこたえて一時はアメリカを中心とする西側陣営とも張り合った
中国はこれとは違い中国共産党の前身はソビエト共産党北京支部であり、最初のメンバーの1人が毛沢東で、世界政府ソ連に対して中国という地方の共産勢力として始まった
第二次大戦終了後に毛沢東の軍隊は蔣介石の軍隊を倒して大陸中国を制圧し「中華人民共和国」を建国したが、共産党が先にできて後で国家をつくった順番は重要です
人民解放軍は法律上も制度としても中国に所属しておらず、共産党に所属しており共産党の最高指導者しか軍に命令する事はできない
今後の中国は末期のソ連のようになる
なぜなら国家が軍の指揮権を持つと中華民国総統の蒋介石が人民解放軍最高指導者になってしまうからで、共産党のために国家や軍が存在しています
中国経済を率いているのも共産党であって中国という国ではなく、今までの数十年間に渡って共産党は中国を高度成長させて西側を驚かせた
今までの経済理論では独裁国家や共産国家は経済成長できないので、資本主義民主主義国との競争に敗れるとされてきたが中国の成長でこの理論は崩壊した
特に2008年リーマンショック以降はむしろ共産主義や独裁主義のほうが資本主義民主主義国より経済運営で優れているというような説がまかり通った
その中国は2020年のコロナショックを機に経済危機に陥っていて、2023年の成長率は5.2%だったが世界中からGDP水増しを指摘されている
以前から中国GDPは水増しが指摘されていたが実際のGDPは2割か3割程度低いだろうというのが世界のコンセンサスになっている
GDP(当時はGNP)水増しはソ連の得意芸で1980年代には公表値の半分以下しかないのが常識になっていて、1990年に破綻した
ソ連は1970年代までが全盛期で80年代には衰退していたがソ連と世界政府を維持する為に衛星国家を援助したり、金があるかのように振舞い続けた
中国の実体経済の全盛期は1990年代から2000年代で2008年北京五輪の時には失速していたが、ここから資産バブル経済に移行して経済成長を続けた
これは多くの成金国家が行き詰った時にやってきた事で、日本も1985年までに実体経済が失速していたのに、そこからさらにバブル経済で成長を続けようとした
資産バブル経済は価値の無い土地を一平米数千万円に吊り上げてお金を増やす事で、なんの努力もせずお金だけが増えるので一度やったら辞められない
人口最大の中国は人類史上最大の資産バブルを引き起こしだが、バブルは弾けて地価や株価のような資産価値は今後下落する
バブルが弾けると借金と資産のうち資産が消えて借金だけが残る事に成り、その後数十年間借金返済に追われるのが「失われた数十年」の正体です
中国は今後厳しい数十年を過ごす事になるがここで問題なのは共産主義国な点で、共産国家の使命は「世界革命」を達成する事で拡大し続けなくてはならない
中国は今まで資産バブルで得た金を経済成長に使っていたが、もうバブルが弾けて資産が富を産まなくなり、貿易などで得た金は借金返済に当てなくてはならない
すると今後の成長率は1%やマイナスになり末期のソ連とほとんど同じになってしまう
資本主義国は不況になっても国は崩壊しないが共産主義国は偽造と隠蔽を繰り返すので立ち直ることがなく、事態はある時点で急激に悪化するでしょう
ソ連は崩壊してロシアになって30年以上も崩壊が続いているが、核保有国であるためどの国も手出しせず、実質的にソ連は今も「ロシア」と名前を変えて存続している
中国も強大な核保有国であるためどの国も手出しせず、破綻したまま長期間存在し続けるだろうと予測できます
世界各国は核保有国ソ連を腫れ物に触るように扱ったため、ソ連という腐ったリンゴが今も腐ったまま生き続けています
中国のシステムが破綻してもどの国も手出しや介入をしないので、おそらく永遠に腐った大木として存在し続ける 』