北朝鮮「潜水艦から巡航ミサイル発射」 金正恩氏が視察
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM2907K0Z20C24A1000000/
『【ソウル=甲原潤之介】北朝鮮の朝鮮中央通信は29日、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が28日に戦略巡航ミサイルの試験発射を視察したと報じた。ミサイルは潜水艦から日本海に発射され、目標に命中したという。海軍の核武装化を加速させるとしている。
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韓国軍が28日、北朝鮮の巡航ミサイル発射を探知したと発表していた。朝鮮中央通信によると新開発の「プルファサル3-31」で、日本海上をおよそ2時間飛行した。24日に黄海に向けて発射したのと同じ弾種で、今回は潜水艦からの発射を試したとみられる。
巡航ミサイルは弾道ミサイルより遅い速度で、複雑な軌道を長時間飛行する。北朝鮮は米軍や韓国軍を核攻撃する戦術核の一種として位置づけている。潜水艦を使うことで相手に発射場所を探知しにくくさせ、奇襲攻撃をしかけることができる。
北朝鮮は近年、海軍力の強化を打ち出している。2023年9月には艦の上部にミサイル発射管を持つ新造潜水艦の進水式を公開した。今回の発射について朝鮮中央通信による潜水艦の名称や機能に関する紹介はなく、新造の艦艇をつかったかは不明。
金正恩氏は28日の発射にあわせ、原子力潜水艦の建造計画を了解し、課題を協議した。「海軍の核武装化は切迫した時代的課題だ」と強調した。
動力に原子力を使う潜水艦は米国やロシア、中国などが保有する。通常の潜水艦より長時間の潜航が可能になる。
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