極右政党、移民追放を謀議か ナチス想起に波紋広がる ドイツ

極右政党、移民追放を謀議か ナチス想起に波紋広がる ドイツ
https://news.yahoo.co.jp/articles/b07f183ad7a89271811edfd6cde813818ca401e4

『【ベルリン時事】ドイツで極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」幹部と右翼活動家らが移民の大量追放計画を謀議したと報じられ、波紋が広がっている。

【写真】ドイツ・ベルリンで行われた親パレスチナデモ=2023年11月4日

 ユダヤ人を排斥したナチス政権を想起させる動きに対して、「おぞましい計画だ」(与党議員)などと批判が集中。AfDの党活動禁止も取り沙汰されている。

 調査報道団体「コレクティーフ」によると、昨年11月25日、東部ポツダムのホテルで、AfDのワイデル共同党首の最側近や連邦議会議員、起業家ら約20人が会合を開いた。

この中で、オーストリア出身の活動家が「マスタープラン」と称し、肌の色や出身地が異なり、「同化されていない国民」はドイツから追放可能とすべきだと主張。アフリカ北部に「モデル国家」を設けて200万人が移り住めるようにするアイデアを披露したという。

 ナチスはマダガスカル島へのユダヤ人移送を実際に計画したことで知られる。

またホロコースト(ユダヤ人大虐殺)が話し合われた会議の場所が、今回のホテルと近かったことも、臆測に拍車を掛けた。

 AfDは反移民を掲げて急速に支持を広げており、直近の世論調査によると、今年9月に実施される独東部3州の議会選全てで第1党になる可能性がある。

コレクティーフは「(移民追放計画は)AfDが政権を取れば、何が起こるかを予感させる」と警告した。

 ショルツ首相はX(旧ツイッター)で「移民的背景があるかどうかで、『私たち』を区別することは誰にも許されない」と憤った。

ただ、この会合には保守野党のキリスト教民主同盟(CDU)の右派党員も参加したとされ、反移民感情の根深さがあらわになっている。 』