今次ウクライナ戦役で最も敵兵を殺しているのは砲兵である。
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『John Nagl and Dan Rice 記者による2024-1-17記事「The First Rule of Cluster Munitions: Don’t Talk about Cluster Munitions」。
今次ウクライナ戦役で最も敵兵を殺しているのは砲兵である。その砲兵にクラスター弾薬が組み合わさったときのパフォーマンスが特に高い。
クラスター弾薬は、「エア・ランド バトル」の主柱であった。
2008のオスロのクラスター禁止条約は、ナイーブな愚挙であった。
もし2022-2時点で宇軍が、クラスター弾頭付きのHIMARSを50発持っていたら、露軍がキエフの近くまで来るなんてことはまるで考えられなかったであろう。そのくらい、クラスター弾頭には、ロシアや中国に対する防御力があるのである。
今次戦役では、両軍ともに、戦死傷者のじつに80%が、間接照準で発射された野砲弾、ロケット弾、迫撃砲弾にやられている。
露兵の過去2年間の損耗数を、グラフ化すると、3つの変曲点があるのが分かる。
その3箇所ともに、クラスター弾薬が宇軍に供給されたタイミングに連動しているのだ。
まず初回。2022-11に、トルコ軍が、155ミリのDPICMをウクライナ軍に供与した。
この砲弾はバフムトの防御に用いられた。これにより、露軍の月毎の戦死傷者数が、一挙に5000人くらい跳ね上がった。
二回目の変曲点。バイデン大統領が大量の155ミリDPICMの供与を2023-7-7に承認したあと、数ヵ月にしてまた露軍の死傷者が右肩上がりに増え出した。
三回目の変曲点。2023-10-17に、クラスター弾頭付きの長射程ロケット弾がウクライナに届き始めて以降。この効果で、2023-12の露兵の死傷者数は3万人/月の過去最高水準に到達した。
陸上侵攻を阻止しようとする側にとり、クラスター弾頭こそは、パーフェクトな手段だと証明されたのである。
読者は注意せよ。クラスター砲撃の威力があまりにも著大であるために、露側も、西側も、それについては世間向けに何も語らぬようにしているからだ。
米国は、露・支と同様に、オスロ条約に署名すらしていないが、米国の兵器産業は2016年に自主的にクラスター弾頭の製造を止めている。だから、いま、宇軍が発射しているクラスター弾頭は、2016以前に製造された、古い在庫品だ。
米国政府は、世間に正しく広報する責任があるだろう。クラスターは、対露&対支防衛の役に立つのだ。
西側はじぶんたちで、1%を越える不発率の弾薬は宜しくない、という自縄自縛の基準を定めてしまった。これは、西側製のクラスター弾薬の不発率が2%であることから、それを事実上禁ずるために持ち出された政治的な数字だった。
侵略者どもはそんな基準に縛られていない。今次戦役で露軍は毎日6万3000発の砲弾を発射し、そのうちの実に20%は不発になっているのである。
これに対して宇軍が撃ち返しているDPICMの子弾の不発率は2%である。
中共と接壌している14ヵ国は、誰も、ブータンすらも、オスロ条約に署名していない。だから中共から侵略されたらクラスターで反撃することができる。
台湾もオスロ条約に署名していない。そしてクラスター弾頭付きのHIMARSを発射できるラーンチャーを既に保有している。
リトアニアはオスロ条約に署名してしまっているが、後悔しており、撤回しようと考えている。ロシア接壌国のひとつがクラスターの使用を近じていると、その隣接同盟国がとても迷惑することになるのである。翼側の支闘点にほころびがあると考えざるを得ないので。
ノルウェーも署名してしまっているが、難しい立場だ。※スウェーデンへの遠慮とNATO同盟国への責任を天秤にかけねばならない。スウェーデンはさらに難しい。NATOに正式加盟したあと、どうすねん。 』