、防衛研究所 National Institute for Defense Studies
- NIDSコメンタリー 第291号 2024年1月16日
米英のイエメン空爆が中東情勢に与える3つの影響
——高まる連鎖的エスカレーションのリスク


『理論研究部社会•経済研究室研究員 吉田 智聡
エグゼクティブ•サマリー
♦ 2024年1月11日、米英はフーシー派に対する空爆を実施した。同派が国際社会の要求や警告を無
視して、紅海沖で民間船舶や各国艦艇を対象に軍事活動を続けていることへの措置である。しかし
米英が思い描く目標であるエスカレーション回避とは裏腹に、今般の攻撃は以下の3点において中
東情勢のエスカレーションを招く可能性がある。
♦1つ目は紅海前線への影響である。フーシー派は建前上、イスラエル関連船舶および同国へ向かう
船舶を攻撃対象としてきた。米国は当初多国籍枠組み「繁栄の守護者」作戦によって対フーシー派
包囲網を形成しようとしたカヾ、参加国にすら米国と一定の距離を置こうとする動きが看取されてい
た。こうした中で、対フーシー派攻撃に積極的な米英が独自行動に踏み切ったことで、フーシー派
も両国への反撃を正当化事由として、攻撃継続や攻撃対象の拡大を図ると考えられる。
♦ 2つ目はレバノン前線への影響である。ガザ地区における対ハマース等の戦闘の段階が移行する
中、イスラエルはレバノン前線をエスカレーションさせる構えを見せている。イスラエルはこれま
で紅海前線の対応を米国に委ねてきたが、今回の米英の空爆はイスラエルがレバノン前線に集中す
ることを可能にする、安心供与として機能するおそれがある。
♦ 3つ目はイエメン内戦への影響である。2022年4月の停戦合意以降、サウディアラビア主導の有志
連合軍はイエメンへの空爆を控えてきた。サウディアラビアはフーシー派を軍事的に排除できない
という認識の下、政治的解決を模索してきたためである。今回の攻撃はイエメン内戦の政治的解決
を遠のかせるものであり、米英がこの重大性をどの程度認識し、また責任を負う意志があるかは疑
問を呈さざるを得ない。
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(注1)本稿のデータカットオフ日は2024年1月14日であり、以後に情勢が急変する可能性がある。
(注2)フーシー派は自身がイエメン国家を代表するとの立場をとるため、国家と同等の組織名や役職
名を用いている。本稿では便宜的にこれらを直訳するが、これは同派を政府とみなすものではない。
米英のイエメン空爆に至った経緯と各アクターの声明比較
2024年1月11日、米国と英国はフーシー派支配地域に対して空爆を実施した。これは同派の紅海に
おけるイスラエル関連船舶等への攻撃が続いていることへの措置である。吉田はこれまでからフーシー
派の軍事行動の観点からイスラエル・パレスチナ情勢を分析してきたため、同派の軍事能力などについ
ては別稿も参照されたい1。またガザ地区での戦況やその展望については、西野から優れた分析が提示さ
れている2。以下では軍事行動に至るまでの直近の動向や、米英およびフーシー派の声明等を基に主張を
整理した上で、今後の中東情勢に与える影響を分析する。
今般の空爆に至るまでの過程を整理すると、12月中旬以降の情勢が重要であったと考えられる3。パ
レスチナ支援を掲げるフーシー派は、11月中旬から海洋軍事活動を続け、イスラエルに対する経済的負
荷をかけてきた4。フーシー派はイスラエル関連船舶や同国へ向かう船舶を攻撃対象とし、その他の船舶
の通航については妨げていないと主張しているが、疑問も呈されている5。イスラエルを支持する米国は
航行の自由確保を大義として、12月18日に多国籍枠組み「繁栄の守護者」作戦の創設を発表した6。米
国国防総省の発表によれば米国を含め20カ国以上が参加しているが、その内8カ国以上が国名を明か
していない7。またフランスは自国の指揮下で、スペインはNATOもしくはEU主導の共同作戦にのみ参
加するという立場を示すなど、参加国の中には米国と一定の距離を保とうとする動きが看取された8。
「繁栄の守護者」作戦の有効性に関する懸念が燻る中、フーシー派はそれを見透かしたかのように紅
海での軍事活動を継続した。12月31日にフーシー派の11月19日以降で通算23回目の海洋軍事活動が
起きた際、米軍は同派海軍戦闘員io名を殺害した。また同日に米英がイエメン空爆の用意をしている
と報じられた%フーシー派も款下戦闘員の死を認めた上で、1月3日付軍声明にて民間商船への攻撃を
行ったことを明らかにした1°。同日に米国は日本など12力国と共同声明を発出し、攻撃の停止を求めた
上で、「責任を負うことになる」と警告を発したI】。しかしフーシー派は同月10日付軍声明で、前述の
海軍!!下戦闘員殺害に対する「導入的反撃」として米軍艦艇への攻撃を認めるなど、攻勢を継続する姿
勢を示したつ。なお、この攻撃を指したものとみられる米国中央軍発表によれば、米国艦艇の他に英国
ミサイル艦「ダイヤモンド」も迎撃にあたった。以上のように、米国や国際社会の要求や警告を無視す
る形で、フーシー派は海洋軍事活動を続けていた。そのため米英が大義にしている航行の自由確保につ
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いて言えば、国連安保理決議が示すように、フーシー派は明確に脅威となっている。しかし後述するよ
うに、航行の自由を守るための米英の軍事行動は結果として、国際司法裁判所(ICJ)にてその軍事活動
がジェノサイドに該当するか否かの審理が始まったイスラエルを支援している側面もあり、複合的な観
点からその影響を熟慮する必要があろう七
フーシー派の攻撃が止む兆候が見られない中、1月11日に米英は空爆実施に踏み切った。米国国防総
省は同日付声明で、フーシー派のドローン、弾道•巡航ミサイル、沿岸レーダー、航空監視能力に関連
した地点を対象に空爆を実施したと発表した改この作戦が「繁栄の守護者」作戦とは関連がなく、別
個の枠組みであるという点を明確にしつつ、同作戦の加盟国である豪州、バハレーン、カナダ、オラン
ダの支持を得ていたと主張した。その目的はフーシー派の能力を攪乱•低減させることであるとした上
で、この攻撃は、フーシー派が違法な攻撃を止めない場合に更なるコストを負うことになるというメッ
セージであると主張した。米国大統領ジョセフ・バイデン(Joseph Biden)も追加措置を辞さないと述べ
ており、フーシー派抑止のための攻撃という側面が強調されているといえよう&
英国国防省は1月12日付声明で、同月11日に4機の「タイフーンFGR4J戦闘機による精密攻撃を
実施したことを明らかにした区。攻撃対象地域として、偵察および攻撃用ドローンの発射に用いられて
いるイエメン北西部のバニーと、紅海へ向けて巡航ミサイルやドローンの発射に用いられているアブス
“の2箇所を挙げた吐 同声明では、国際法に違反するフーシー派の能力を低減させるために空爆を行う
ことで合致したとも記されている。また同日の首相声明を見ると、英国が航行の自由と貿易の自由な物
流を重んじ、フーシー派が国際社会からの度重なる警告を無視して紅海で攻撃を継続していることを問
題視したことも分かる性この他に英国政府の法的立場を示したサマリーが公表され、この中では前述
した1月9日のミサイル艦「ダイヤモンド」に対する攻撃を例示した上で、自己防衛が差し迫った武力
攻撃への唯一の手段であることや、使用された実力が必要かつ相応であったと主張された2〇。米国声明
と比較すると、イエメン住民への被害を最小化させようとしたことが強調されており、反イスラエル感
情が高まる国内世論を意識していると考えられる。
米英声明とフーシー派声明を突合させると、数点の違いが見られる。同派軍声明によると米英の攻撃
は73回に及び、その対象は首都サナア、ホディダ県、ハッジャ県、サアダ県であった21。なおこの声明
に先立って国営通信『サバ』が攻撃を報じた際には、ザマール県が攻撃地域として挙げられ、ハッジャ
県は記載されていなかった(修正理由は不明)22〇攻撃対象については言及されなかったが、人的被害
として軍に5名の死者と6名の負傷者が出たことを明らかにした。また当然であるが本作戦の目的に関
する認識は異なり、米英が「イスラエルの犯罪継続支援の枠組み」としてイエメン空爆を行ったという
見解を示した。これらに加えて、①パレスチナ支援の継続と、②イエメンの主権と独立の防衛が主張さ
れた。①については後述するように、フーシー派が軍事活動を正当化するために用いてきた言説であ
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る。②については、フーシー派の自派がイエメン国家を継承したという認識(国家性の主張)に基づい
ている他、「イエメン軍は防御的な軍隊である」という従来からの主張でもある。
【表1:1月11日の空爆に関する各アクター声明の比較】
米国 英国 フーシー派
攻撃手段 •言及せず •タイフーンFGR4戦闘機(4機) •ボイジャー給油機(支援) •ペイブウェイIV誘導弾 •73回の攻撃
攻撃地域 •言及せず •バニー(イエメン北西部) •アブス •サナア •ホディダ県 •ハッジャ県 •サアダ県
攻撃対象 •ドローン、弾道・巡航ミサイル、沿岸レーダーお よび航空監視能力に関連する地点 •偵察•攻撃用ドローンの発射地点 (ドローン作戦で用いられる複数の建築物) •飛行場の複数の主要な標的 •言及せず
目的 •船乗りを危険に晒し、世界で最も緊要な水路の1 っにおいて、グローバルな貿易を脅かすフーシー派 の能力を攪乱•低減させる •国際法に違反するフーシー派の能力を低減 •航行の自由・貿易の自由な流通への支持 •イスラエルの犯罪継続を支援
備考 •「繁栄の守護者」作戦の枠組みではない •市民へのリスクを最小化するための特別の注意 •6名の死者発生
(注)公式声明の比較であって、報道機関等で報じられたものは含まれていない。例えば、『CNN』は米軍
が戦闘機やトマホーク巡航ミサイルで攻撃したと報じた。
(出所)U.S. Department of Defense, Gov. UK, Twitter Post を基に筆者作成
紅海前線への影響:現状認識の差異がもたらす更なるエスカレーション
今般の空爆が紅海前線に与える影響については、米英が思い描く目標であるエスカレーション回避と
は裏腹に、一層のエスカレーションをもたらすと考えられる。フーシー派大統領マフディー •マシャー
卜(Mahdial-Mashat)は1月12日に重い代償を払うことになることや、米国等の攻撃が同派のパレスチ
ナ支援の立場を弱めるものではないことを強調している23。また同派国防省系メディア『戦争メディ
ア』の『X (旧Twitter)』アカウントは、最高政治評議会の言葉として、米英の全ての権益がイエメン軍
の合法な標的となったと書き込んだ2七フーシー派が報復の姿勢を示す中、米軍は1月13日にもフーシ
一派のレーダー施設を攻撃した25。この空爆について米国国家安全保障会議(NSC)戦略広報調整官ジ
ョン•カービー (John Kirby)は会見で「イエメンとの戦争には興味がない」と述べ、米国の意図が紛
争のエスカレーション防止であるとした26。
フーシー派は対艦ミサイルやドローン、水上即席爆発装置(WBIED)を用いた攻撃を継続すること
で、米英に対抗する姿勢を示すと考えられる27。これまでフーシー派はイスラエル関連船舶やイスラエ
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ルに向かう船舶を攻撃対象としてきたが、「米英の権益」が攻撃対象となったため、今後米英関連船舶
を攻撃対象とした声明を出す可能性がある。これに加えて今後エスカレーションが続いた場合に、フー
シー派が新たに機雷を紅海に敷設する可能性も否めない。サウディアラビア紙『オカーズ』は空爆以前
の1月6日時点で「信頼できるイエメン情報筋」の話として、フーシー派がアメリカの攻撃を恐れてホ
ディダ港、サリーフ港、ラアス•イーサー港などで機雷を設置したと報じている28。機雷は広範囲に設
置することで艦艇の接近阻止など高い費用対効果が期待できる一方、係維索から外れて漂流する危険性
が指摘されており、「航行の自由の脅威になっていない」と主張するフーシー派にとって諸刃の剣であ
る。そのため仮にフーシー派が機雷網を敷設したとしても、それを認めないか、領海防衛と主張する可
能性が高い。
米国等が抑止を目的にフーシー派攻撃を継続した場合、イランの動向にも注意を払う必要がある。イ
ランは1月1日時点で艦艇「アルボルズ」を紅海に派遣しており、空爆以前から米国等に対して牽制す
る動きを見せていた。対する米国も2度目の空爆後にイランへ「非公開のメッセージ」を伝達してお
り、イランを警戒しつつ、その出方を窺っているとみられる2%イランにとってフーシー派は対サウデ
イアラビアの有効なカードであり、フーシー派の優勢で膠着するイエメン内戦の戦況が変化するほどに
米英が攻撃を行うことは、イランとしても許容しがたいであろう。すなわち米国等とフーシー派の駆け
引きだけでなく、米国等とイラン間の駆け引きも同時に行われている。
紅海前線の状況がエスカレーションに向かいやすい、またはディエスカレーションに向かいにくい要
因として、現在の軍事衝突を巡る米国等とフーシー派の認識が完全に異なることが挙げられる。米国等
の国際社会は、同派の軍事活動を紅海航行の自由および国際海運への脅威として捉えており、それは国
連安保理の声明にも表れている。他方でフーシー派はイスラエルに対する戦争(パレスチナ支援)とい
う認識の下、自派は航行の自由の脅威となっておらず、むしろイスラエルを庇護する米国こそが紅海の
軍事化を進めているという主張を続けてきた。フーシー派にとってのパレスチナ支援のための紅海での
軍事活動は、米国等から見れば航行の自由の脅威であり、航行の自由確保のための米国等の軍事活動は
フーシー派の視点ではイスラエル庇護を意味する。すなわち軍事行動の根拠が異なっているだけでな
く、一者の軍事行動が他者の主張や認識の論拠となり、軍事行動の連鎖を招く構造となっている。
レバノン前線への影響:イスラエルへの安心供与
イスラエル•パレスチナ情勢全体の中で米英の空爆の影響を評価すると、ガザ前線への影響は軽微で
あると考えられる。紅海での軍事活動より以前から、フーシー派はイスラエル南部エイラートへの航空
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攻撃を行ってきたが、基本的にイスラエルの防空作戦が功を奏している。またフーシー派の紅海での軍
事活動については、前述した通り当面は継続すると考えられ、エイラート港の活動水準が回復するには
相当の時間を要するとみられる。
こうした中で懸念されるのは、今次の空爆がイスラエルのレバノン前線における軍事活動への専念を
可能にする、安心供与として機能してしまうことである。イスラエル軍はガザ地区北部での軍事活動の
規模を縮小し、精密攻撃に移ると発表した3〇。ガザ地区での対ハマース戦闘が進展を見せる中、イスラ
エルはレバノン前線での活動を強化しており、ヒズブッラー幹部にも被害が出ている31。他方で紅海前
線については、イスラエル軍は艦艇を派遣したものの実態としては米国等がフーシー派の攻撃に対処し
ており、イスラエルは「繁栄の守護者」作戦に少なくとも公には参加していない32。イスラエルから見
ると、紅海前線の脅威対処を米国等に委ねてきたといえる。そのため米英が「繁栄の守護者」作戦とは
別枠で、すなわち2国の単独行動を選択してでもフーシー派への攻撃に踏み切ったことは、紅海前線を
米英に委ねて良いというイスラエルの認識を一層強めたと考えられる。そしてイスラエルがレバノン前
線(対ヒズブッラー)で活動を本格化させる事態に至れば、これまで具体的行動を控えてきたイランも
方針を転換させる可能性があり、連鎖的なエスカレーションを誘発しかねない。
イエメン内戦への影響:内戦の政治的解決を阻害
2015年にイエメン内戦が勃発して以来、米国はフーシー派に対して基本的にサウディアラビア主導の
有志連合軍支援を通した対立、すなわち間接的なアプローチを選択してきた[図1参照]。サウディア
ラビアは2022年4月にフーシー派と停戦合意に至り、同年10月に合意が失効した後もイエメンへの空
爆を控えてきた。さらにオマーン仲介の下でサウディアラビア・フーシー派間の交渉が進められ、2023
年には訪問団が双方の首都で会談を行うなど、政治的解決が模索されてきた。これはサウディアラビア
がフーシー派を軍事的に排除できないと認識し、同派の存在を前提としたイエメン政治の再編を現実的
な答えとして導き出したことを意味する。
今次の米英の空爆を受けて、サウディアラビア外務省は紅海の安全や安定の重要性を強調しつつも、
自制とエスカレーションの回避を求める声明を発出した33。なお、同国は「繁栄の守護者」作戦創設前
の12月初旬にも米国に自制を求めていた34。米英とその他の「繁栄の守護者」作戦参加国に温度差があ
る中、米英がサウディアラビアの要請を無視した上で、独自に軍事行動を行った点はかってのイラク戦
争を彷彿とさせる側面がある。前述の1月12日の会見でカービーは「イエメンでのいかなる紛争にも
興味はない」とも述べたが、米国等の空爆が続きイエメン国内の勢力バランスが変われば、イエメン内
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戦は膠着状態から再度烈度が高まる事態も考えられる。国連の中東•アジア•太平洋局次長ムハンマ
ド・ハーリド・ヒャーリー(Muhammad Khalid al-Khiyari)も、空爆後に暴力の連鎖のリスクやイエメン
の人道状況の脆弱性を警告した上で、当事者全てに自制を求めた35。やや強い言葉になるものの、サウ
ディアラビアが軍事的解決でなく政治的解決に舵を切った中、米英はそれを阻害するような空爆を実施
したといえる。米英がこれらの重大性をどの程度認識し、また今後生じ得るイエメン政治の更なる混乱
に対して責任を負う意志があるかは、疑問を呈さざるを得ない。
【図1:イエメン内戦におけるアクターの関係】
【外部アクター】
同盟]]
【国内アクター】
支卓
対立
フーシー派
対立
対立
有志連合軍
•サウディアラビア(♦)
-UAE (〇)
抵抗の枢軸
•イラン
ブッラ
大統領指導評議会
•アリーミー政権派(♦)
•南部移行会議(◊)
•国民抵抗軍(◊)
•巨人旅団(◊)
対立
支援
米国[ 『.
(注1)大統領指導評議会の中で、サウディアラビアの代理勢力と評される組織を(♦)、UAEの代理
勢力と評される組織を(◊)とした。
(注2)代表的なアクターを記載した図であり、全てのアクターを示したわけではない。
(出所)筆者作成
1吉田智聡「イスラエル・パレスチナ情勢に揺れる中東政治一「抵抗の枢軸」の介入の行方とGCC諸国の温度差」ー」
『NIDSコメンタリー』第280号、防衛研究所(2023年10月7日)。;吉田智聡「「アクサーの氾濫」作戦発動から1力月の中
東情勢一ハマースが狙う長期戦とフーシー派の介入一」『NIDSコメンタリー』第284号、防衛研究所(2023年11月10日)。
2西野正巳「ハマスとイスラエルの交戦一経緯と展望ー」『朝雲新聞』2023年12月21日、
https ://www. nids. mod. go j p/publication/ asagumo_ seminar7pdO2023/1221.png。
312月中旬以前の状況については、脚注1W挙げた論考に加え、近刊の「イエメン情勢クオーターリー」を参照されたい。
吉田智聡、清岡克吉「イエメン情勢クオーターリー(2023年10月〜12月)一国際社会に拡大するフーシー派の脅威と海洋軍
事活動の活発化ー」『NIDSコメンタリー』近刊。
4同派は紅海における攻撃の即時停止を求める国連安保理声明(12月1日付)を無視している。
“Security Council Press Statement on Houthi Threats to Security at Sea,” United Nations. December 1,2023,
https://press.un.org/en/2023/scl5513.doc.htm.
5 “Who Are the Houthis and Why Are They Attacking Red Sea Ships?/1 * * * 5 6 BBC. January 13, 2024, https://www.bbc.com/news/world-middle-
east-67614911.
6 “Statement from Secretary of Defense Lloyd J. Austin III on Ensuring Freedom of Navigation in the Red Sea,” U.S. Department of
Defense. December 18, 2023, https://www.defense.gov/News/Releases/Release/Article/362 111O/statement-from-secretary-of-defense-lloyd-
j-austin-iii-on-ensuring-freedom-of-n/.
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7参加を公表している国は、英国、カナダ、フランス、イタリア、オランダ、ノルウェー、スペイン、セーシェル、バハレー
ン、ギリシャおよび豪州。
8 “What Is U.S.-Led Red Sea Coalition and Which Countries Are Backing It?,” Reuters. December 22, 2023,
https://www.reuters.com/world/us-red-sea-taskfbrce-gets-limited-backing-some-allies-2023-12-20/.
9 George Allison, “Britain Prepares to Strike Houthi Following Attacks on Ships,” UK Defence Journal. December 31,2023,
https://ukdefencejournal.org.uk/britain-prepares-to-strike-houthi-fbllowing-attacks-on-ships/.
10 al-‘Amid Yahya Sari\ Twitter Post, January 3, 2024, 09:02 PM,
https://twitter.eom/army21ye/status/l742516855925772542?s=51&t=OQ2Vu94wIC3IxHO_RZOT9Q.
11″A Joint Statement from the Governments of the United States, Australia, Bahrain, Belgium, Canada, Denmark, Germany, Italy, Japan,
Netherlands, New Zealand, Republic of Korea, Singapore, and the United Kingdom,” The White House. January 3, 2024,
https://www.whitehouse.gov/briefing-room/statements-releases/2024/01/03/a-joint-statement-from-the-governments-of-the-united-states-
australia-bahrain-belgium-canada-denmark-germany-italy-japan-netherlands-new-zealand-and-the-united-kingdom/.
12 al-‘Amid Yahya Sari\ Twitter Post, January 10, 2024, 09:00 PM,
https://twitter.eom/army21ye/status/l745053062161482147?s=51&t=OQ2Vu94wIC3IxHO_RZOT9Q.
13 「ガザの「集団殺害」巡り審理一南ア、イスラエルの戦闘停止要求一国際司法会一」『時事通信』2024年1月11日、
https://www.jiji.coiwjc/article?k=2024011101147&g=int〇
14 “‘Statement by Secretary of Defense Lloyd J. Austin III on Coalition Strikes in Houthi-Controlled Areas of Yemen,” U.S. Department of
Defense. January 11,2024, https://www.defense.gov/News/Releases/Release/Article/3643830/statement-by-secretary-of-defense-lloyd-j-
austin-iii-on-coalition-strikes-in-ho/.
15 「米英がイエメンのフーシ派攻撃、バイデン氏『追加措置ためらわず』」『ロイター』2024年1月12日、
https://jp.reuters.eom/world/security/TOBQO5FBSJNGXMEQD2FSDY456I-2024-01-12/o
16 “Air Strikes against Houthi Military Targets in Yemen,” Gov. UK. January 12, 2024, https://www.gov.uk/government/news/air-strikes-
against-houthi-military-targets-in-yemen.
17ハッジャ県アブス地区を指すものとみられる。
18 “Air Strikes against Houthi Military Targets in Yemen,” Gov. UK. January 12, 2024.
19 “PM Statement on Strikes against Houthi Military Targets:12 January 2024,” Gov. UK. January 12, 2024,
https://www.gov.uk/government/news/pm-statement-on-strikes-against-houthi-military-targets-12-january-2024.
20 “Summary of the UK Government Legal Position: The Legality of UK Military Action to Target Houthi Facilities in Yemen,” Gov. UK.
January 12, 2024, https://www.gov.uk/government/publications/summary-of-the-uk-government-legal-position-the-legality-of-uk-military-
action-to-target-houthi-facilities-in-yemen/summary-of-the-uk-government-legal-position-the-legality-of-uk-military-action-to-target-houthi-
facilities-in-yemen.
21 al-‘Amid Yahya Sari\ Twitter Post, January 12, 2024, 05:30 PM,
https://twitter.eom/army21ye/status/l745724939364143363?s=51&t=OQ2Vu94wIC3IxHO_RZOT9Q.
22 ccal-cUdwan al-AmnkT al- Buntani Yashunn Gharat cala Sanca? wa al-Hudayda wa Sa’da wa Dhamar,” Wikala al-Anba,al-Yamaniya.
January 12, 2024, https://www.saba.ye/ar/news3295526.htm.
23 “al-Ra’is al-Mashat: al-cUdwan al-AmnkT al-Sihyum wa al-Buntam Ghayr al-Mubarrir cala al-Yaman Intihak li Kull al-Qawamn wa sa-
Yadfa” al-Thaman Bahid,” Wikala al-Anba’al-Yamamya. January 12, 2024, https://www.saba.ye/ar/news3295666.htm.
24 al-Flam al-HarbT al-Yamam, Twitter Post, January 12, 2024, 07:47 PM,
https://twitter.eom/mmyl444/status/l745759491654656127?s=51&t=OQ2Vu94wIC3IxHO_RZOT9Q.
25 “U.S. Strikes against Houthis in Yemen for Second Day, As Conflict Escalates,” The New York Times. January 12, 2024,
https://www.nytimes.com/2024/01/12/world/middleeast/houthis-yemen-us-strikes-
retaliation.html#:〜:text=The%20United%20States%20carried%20out,ships%20transiting%20the%20Red%20Sea..
26 “Biden Approved Yemen Strikes after Drone Attack, US Doesn’t Want War: White House,” U.S. News. January 12, 2024,
https://www.usnews.com/news/world/articles/2024-01-12/biden-approved-yemen-strikes-after-drone-attack-us-doesnt-want-war-white-
house.
刀1月8日の報道によれば、イエメン国内の反フーシー派諜報部隊は、フーシー派がホディダ県南部で新設した水路にWBIED
の配備を観測した。
ccRasd Zawariq HuthTya Mufakhkhakha fT Qanawat Bahnya Mustahdatha ff Sawahil al-Hudayda,” Wikala al-Thdm min Disambir. January 8,
2024, https://2dec.net/news65062.html.
28 “Khashya Hujum AmrTkT: al-Huthl Yalgham al-Sahil al-Yamam,” (Ukdz. January 6, 2024,
https://www.okaz.com.sa/news/politics/2152336.
29 “US Delivers *Private Message’ to Iran after Yemen Strikes,” BBC. January 14, https://www.bbc.com/news/world-middle-east-67967233.
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30中島勇「イスラエル・パレスチナ:再燃したガザ戦争#13 —ガザ北部での作戦完了ー」『中東かわら版』N0.152、中東調査会
(2024年1月9日)。
31″Israeli attacks intensify in Lebanon, fueling concerns of widening conflict/5 NHK World. January 9, 2024,
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/news/20240109_03/.
32前述した8カ国以上の非公表国の1国である可能性はある。
33 Wizara al-Kharijlya, Twitter Post, January 12, 2024, 11:10 AM, https://x.com/KSAMOFA/status/l745629234062655510?s=20.
34 “Saudi Arabia Urges US Restraint as Houthis Attack Ships in Red Sea,55 Reuters. December 7, 2023,
https://www.reuters.com/world/middle-east/edge-over-red-sea-attacks-riyadh-seeks-contain-fall-out-2023-12-06/.
35 “Pointing to “Cycle of Violence5, Senior UN Official Urges Restraint Following Air Strikes in Yemen,55 United Nations. January 12, 2024,
https: // press, un.org/ en/2024/scl5565. doc. htm.
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Tokyo Japan
NIDS防衛研究所 National Institute for Defense Studies
NIDSコメンタリー
第291号 2024年1月16日
PROFILE
吉田智聡
理論研究部社会•経済研究室 研究員
専門分野:中東地域研究(湾岸諸国およびイエメンの国際関係•安全保障)、イエメン内戦
本欄における見解は、防衛研究所を代表するものではありません。
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