北朝鮮分析サイトの38ノース、「北朝鮮は戦争への準備に踏み切った」とする記事を掲載

北朝鮮分析サイトの38ノース、「北朝鮮は戦争への準備に踏み切った」とする記事を掲載……「武力使用についての言及はブラフではない」: 楽韓Web
https://rakukan.net/article/502072747.html

『米専門家「金正恩委員長、戦争決めたようだ…朝鮮戦争直前以来最も危険」(ハンギョレ)

 北朝鮮が南北関係に対して荒々しい言葉を次々と並べている中、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が戦争を決心したものとみられると、米国の専門家が主張した。

 北朝鮮問題の権威であるミドルベリー国際問題研究所のロバート・カーリン研究員とジークフリード・ヘッカー博士は11日、北朝鮮専門メディア「38ノース」への共同寄稿で、「朝鮮半島の状況は1950年6月初め以来、最も危険だ」とし、現在は朝鮮戦争直前の状況に近いと述べた。

 カーリン研究員とヘッカー博士は「あまりにも衝撃的に聞こえるかもしれない」としつつも、「私たちは、彼の祖父が1950年にそうしたように、金正恩が戦争をするという戦略的決断を下したとみている」と明らかにした。さらに「金正恩がいつ、どのように引き金を引くかは分からない」としながらも、戦争の危険性は、米国と韓国などが日常的に行ってきた警告をはるかに越えるレベルだと診断した。

 彼らは、北朝鮮政権がこの30年間追求してきた米国との関係正常化に対する期待を捨て、昨年初めから武力使用について直接言及し始めたことを、このような判断の根拠としてあげた。

 北朝鮮は金日成(キム・イルソン)主席以来、3代にわたり最高指導者が中国とロシアに対する緩衝手段として米国との関係正常化を進め、1994年にジュネーブ合意を成功させ、合意破棄後もその目標を捨てていなかったが、2018年と2019年に当時のドナルド・トランプ大統領と金委員長の首脳会談が物別れに終わった後、これまでの路線を捨てたということだ。

また、金委員長は、祖父と父親が果たせなかった目標を、威信をかけて推進し、史上初の朝米首脳会談にまで漕ぎつけたが、米国に大きく無視されたと指摘した。

 彼らは、朝米関係正常化に向けた努力が失敗に終わった責任が誰にあるのかではなく、「北朝鮮がそのような目標を完全に放棄したことで、朝鮮半島をめぐる戦略的状況がどれほど大きく変わったのか」が極めて重要だと述べた。 (中略)

 2人の専門家はこのような状況の中で、北朝鮮の高官たちが2023年初めから戦争準備について発言するようになったと指摘した。金委員長が昨年8月に「祖国統一を成し遂げるための革命戦争準備」を語り、先月には南北関係を「敵対的な二国間関係」と表現したのがその例だ。彼らは、北朝鮮メディアに登場する「戦争準備」というテーマは、従来の虚勢とは思えないと述べた。

 彼らは、北朝鮮政権が戦争を開始すれば、韓国と米国が自分たちを完全に破壊できるのに、果たして危険を冒すだろうかという反論もあり得るとした。だが、北朝鮮政権は他の選択肢がもう使えないと判断しているとみられるとし、「歴史は、他に良い選択肢がないと確信した人々が、最も危険なゲームを試みても良いかもしれないという考えを抱く場合もあることを示している」と述べた。
(引用ここまで)

 38northに「キム・ジョンウンは戦争の準備を行っているのか」との記事が掲載されています。
 挑発の度合いが上がっている、との判断のようですね。

Is Kim Jong Un Preparing for War?(38north・英語)

 曰く──
 「朝鮮半島は1950年6月以降、最大の危機に見舞われている。キム・ジョンウンが戦争をはじめることを決断したと我々は考えている」
 「戦争を起こせば北朝鮮の体制が破壊されるので、彼らは自重するだろうとの反論が出るだろうが、それはキム氏の考えを誤読しているものであり、大惨事に招きかねない」  「アメリカと韓国の抑止力が働くと考えている人も多いだろう。しかし、平壌が『他の選択肢が残っていない』と判断すれば、たとえもっとも危険なゲームであってもろうそくを灯す価値がある(割に合う)と考えることだろう」

 ──との話。

 まあ、分からないでもない。
 戦争以外の選択肢が取れなくなったのなら、破れかぶれでも戦争に入る可能性がある。
 国連による北朝鮮制裁が追い詰めすぎていないのは、そのあたりを考慮しているからですね。

 第一次大戦でドイツを追い詰めすぎた結果、あの画家のちょびひげが台頭してしまったことの反省が活かされている。  同様に「客観的に見た合理的な判断」では戦争に入ることは無意味であっても、追い詰められた人々は戦争に入るとの選択肢を取る場合がある。

 新しいところではロシアもそうですね。
 「常識的に考えればウクライナ侵攻はない」のですが、国境付近での演習から実際の侵攻にまで至っている。
 これはロシア……というか、プーチンの立場からしたら「これがもっとも合理的な判断」であった可能性もあるわけです。

 客観的な判断と、主観的な判断は異なっているのです。

 中国についても同様で「侵攻がもっとも合理的な手段」とか「投入資本よりも得られる資本が大きい」と判断すれば台湾に侵攻するだろうと。

 それを封じるのが抑止力、拒否戦略というわけですね。
 「行けると思わせない」戦略。

 これが現在の対北朝鮮には欠けているのではないか、といった論調となっています。
 かつ、ハノイでの米朝会談が失敗した以降のアメリカの衰退を見積もっているのではないか、とも。

 ……個人的には北朝鮮は王朝存続のためだけに汲々とする方向性に転じたと感じているので、この見解が正しいとも思えないのですが。

 まあ、とりあえずご紹介までに。

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