人種からガスコンロまで 米大統領選は「文化戦争」

人種からガスコンロまで 米大統領選は「文化戦争」
米大統領選2024 新たな対立軸(上)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0501D0V00C24A1000000/

『11月の米大統領選は野党・共和党の候補を決める予備選が1月15日に始まる。分断が深まる米国社会では決戦の勝敗を左右する争点が多岐にわたる。選挙戦が本格的にスタートするのにあわせて新たな対立軸を探った。
2023年のクリスマス、ハリス副大統領が料理中の写真をX(旧ツイッター)に投稿すると、共和議員がかみついた。ガスコンロが写っていたからだ。
ガスコンロは与野党が論争する新たなテーマの一つだ。
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『ガスコンロは与野党が論争する新たなテーマの一つだ。
バイデン政権と与党・民主党はガスコンロが排出する化学物質が健康や環境に悪影響をもたらすと懸念して規制を検討する。共和は「政府がガスコンロを没収に来る」と保守派の怒りをあおりながら民主を攻撃する材料に使ってきた。
』…。

『価値観や社会制度を巡って保守派とリベラル派が対立する「文化戦争」。人工妊娠中絶や銃規制のほか、LGBTQ(性的少数者)など幅広い分野で党派対立の争点になっている。
米ビール「バドライト」の販売会社が23年4月、トランスジェンダー(出生時の性と自認する性が一致しない人)のインフルエンサーを販売促進に起用すると、LGBTQに否定的な保守派が不買運動を起こした。バドライトは米国市場で首位から陥落した。
米イリノイ州立大学のハートマン教授(歴史学)によると、米国の文化戦争は1960年代に端を発する。当時は公民権運動やフェミニズム、同性愛者の権利運動が広がり、キリスト教保守派らが反発する構図だった。

80年代には政治の舞台にも本格的に持ち込まれた。当時のレーガン大統領が支持基盤とする保守派を動員するため文化戦争を利用した。

共和予備選で支持率首位を走るトランプ前大統領も文化戦争を背景に保守派の白人の支持を取り込んでいる。』

『ハートマン氏は前大統領のスローガン「米国を再び偉大に」について「米国が偉大でなくなったと感じる層には、60年代以前の米国は良かった、と昔の価値観を懐かしむ保守派の白人が多い」と指摘する。

共和候補のデサンティス・フロリダ州知事もLGBTQに関する教育を規制し、ガスコンロの購入を促す税制優遇策を取り入れるなど「文化戦争における保守派の旗手」として台頭してきた。』