【随時更新】イスラエル軍 より標的絞った作戦へ移行か(2日)

【随時更新】イスラエル軍 より標的絞った作戦へ移行か(2日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240102/k10014306601000.html

『2024年1月2日 6時00分

パレスチナのガザ地区では、1日もイスラエル軍が各地で激しい空爆や砲撃を続け、現地の保健当局は24時間に156人が死亡したと発表しました。

一方、イスラエル軍は予備役の一部をガザ地区から撤収させると明らかにしていて、より標的を絞った次の段階に作戦を移行するという見方が浮上しています。

ガザ地区保健当局 死者2万1978人に

パレスチナのガザ地区では1日もイスラエル軍が各地で空爆や砲撃を続け、中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、南部のハンユニスで激しい空爆が行われ犠牲者が相次いだと伝えました。

ガザ地区の保健当局は1日、24時間に156人が死亡し、これまでの死者は2万1978人になったと発表しました。

保健当局はガザ地区では食料が不足し、感染症も広がっていると人道状況の悪化を訴えていて、なかでも被害の激しいガザ地区の北部で病院の再開を目指す必要があるとして国際機関に支援を呼びかけています。

イスラエル当局者 “テロリストへ集中的な掃討作戦へ”

戦闘が長期化するなかイスラエル軍の報道官は31日、予備役の一部をガザ地区から撤収させると明らかにしています。

ロイター通信はこの撤収にともなって、より標的を絞った作戦に移行するとのイスラエルの匿名の当局者の話を伝えています。

この当局者は第1段階を空爆や砲撃、第2段階を地上部隊の侵攻としたうえで、次の段階について「テロリストに対する集中的な掃討作戦が行われ、少なくとも6か月はかかるだろう」とする見通しを示しています。

またガザ地区からの部隊の撤収により北部のレバノン国境での戦闘に備えることができるともしていていて、今後のイスラエル軍の動きが注目されます。

イスラエル 最高裁の権限一部なくす法律は“無効” 世論分断も

イスラエルの最高裁判所は、閣僚の人事などの政府の決定について「合理性がない」と判断した場合に決定を無効にできる権限がありましたが、ことし7月にネタニヤフ政権が進める司法制度改革の一環として、この権限をなくすことを盛り込んだ法律が可決されました。

その後、市民団体などの申し立てを受けた最高裁判所が、法律を無効にするかどうかの審理を行っていましたが、1日、最高裁判所はこの法律について判事15人中8人の賛成多数で、この法律を無効とする判断を示しました。

ネタニヤフ政権の進める司法制度改革を巡っては、民主主義が脅かされるなどとして反対する市民や野党が、数か月にわたって大規模な抗議活動を行うなど、深刻な世論の分断を引き起こしていました。

ネタニヤフ首相が党首を務める与党リクードは「最高裁判所の決定は戦時中に団結を求める国民の意思に反する」とする声明を出していて、国内世論の対立が再燃すれば軍事侵攻を続けるネタニヤフ政権への打撃となりそうです。 』