米下院、経歴詐称のサントス議員を除名
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN01E1S0R01C23A2000000/
『【ワシントン=芦塚智子】米下院は1日、経歴詐称や選挙資金流用など多数の疑惑が発覚していた共和党のジョージ・サントス議員(35)を除名する決議案を可決した。米メディアによると、除名された下院議員は米国史上6人目で約20年ぶり。下院で多数派を占める共和党は1議席減で民主党との差がわずが8議席となり、法案の可決がさらに困難になる。
除名されれば議員の身分を失う。下院議員(定数435人)の3分の2以上による賛成が必要で、サントス氏の除名決議には311人が賛成、114人が反対した。民主議員の大半に加え共和議員も105人が賛成に回った。
サントス氏は2022年11月の中間選挙で東部ニューヨーク州ロングアイランド地区の第3選挙区から初当選した直後から疑惑が次々に浮上した。23年5月と10月には連邦検察が詐欺などの罪で起訴。さらに11月中旬には下院倫理委員会が報告書を発表し、様々な連邦法違反の「相当な証拠」が見つかったとして司法省への捜査要請を決めた。
報告書は、サントス氏が選挙資金を高級ブランド店での買い物や美容のためのボトックス注射など私的に流用していたとして「選挙資金をあからさまに盗んだ」と批判していた。サントス氏は疑惑を「魔女狩りだ」などとして辞職を拒否していた。
サントス氏の除名を受け、24年初めにも空席を埋める特別選挙が実施される見通し。民主党の前議員がすでに出馬を表明している。』