米大統領、死去したキッシンジャー氏「深遠な戦略性」

米大統領、死去したキッシンジャー氏「深遠な戦略性」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN010P50R01C23A2000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】バイデン米大統領は11月30日、ヘンリー・キッシンジャー元米国務長官の死去を受けて哀悼の意を示す声明を発表した。自ら上院議員だった当時に国務長官だったキッシンジャー氏から世界情勢の説明を受けたと明かし「圧倒的な知性と深遠な戦略性は明らかだった」とたたえた。

キッシンジャー氏とは「キャリアを通じ、しばしば強い意見対立があった」と振り返った。公職を退いた後も「複数の世代にまたがる最も重要な政策議論に自分の見解とアイデアを提供し続けた」と記した。

ブリンケン米国務長官は声明で「数え切れないほど歴史を変える決断を下した」と指摘。「キッシンジャー氏ほど歴史をよく学び、歴史を形づくった人物はいない」と唱えた。超党派の指導者らが助言を求めたのは「彼の戦略的洞察力と知性を10年ごとに新たな課題に生かすことができたからだ」と強調した。

オースティン米国防長官は「戦略家に転身した希代の学者で、米国で最も影響力のある国務長官のひとりとして広く称賛されてきた」と訴えた。自身も「彼の地政学的な視点を何度も求め、いつも示唆に富むやりとりがあった」と回顧した。

キッシンジャー氏は米共和党のニクソン、フォード政権で国務長官などを務めた。ニクソン政権で大統領補佐官(国家安全保障担当)に就き、1971年に当時国交がなかった中国を極秘に訪れて79年の米中国交正常化に道を開いた。73年には泥沼化していたベトナム戦争の和平交渉をまとめ、ノーベル平和賞を受賞した。』