中国銀子会社、システム復旧へ「身代金」 通信社報道

中国銀子会社、システム復旧へ「身代金」 通信社報道
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN140E90U3A111C2000000/

『【ニューヨーク=竹内弘文】ロイター通信は13日、前週にランサムウエア(身代金要求型ウイルス)攻撃を受けた中国国有の大手銀行の中国工商銀行(ICBC)の米国子会社ICBCフィナンシャル・サービスが、システム復旧のために犯罪組織に身代金を支払ったと報じた。同社はシステム障害により米国債の取引を決済することが一時できなかった。

ロイターによると、サイバー犯罪集団「ロックビット」の担当者がICBCフィナンシャルから身代金を受け取ったことを明かしたという。システム障害が起きている間、顧客の米国債取引の決済に関わるシステムも機能しなくなったため、同社は緊急対応のためUSBメモリーでデータをやりとりした。

ロックビットの被害は金融業界だけでなく、幅広い業種に広がっている。10月には米ボーイングが攻撃を受け、身代金支払いを拒否したため11月10日に機密文書がネット上に流出した。英法律事務所アレン・アンド・オーヴェリーも11月に被害を受けたことが明らかになった。』