なぜ「ストーム・シャドウ/SCALP」は、洋上の敵艦ではなく、わざわざドライドック内のミサイルコルヴェットなどを狙うのだろうか?

なぜ「ストーム・シャドウ/SCALP」は、洋上の敵艦ではなく、わざわざドライドック内のミサイルコルヴェットなどを狙うのだろうか?
https://st2019.site/?p=21613

『Defense Express の2023-11-9記事「Why Targeting russian Warships in Dry Docks is the Only Choice Ukraine Has」。

    なぜ「ストーム・シャドウ/SCALP」は、洋上の敵艦ではなく、わざわざドライドック内のミサイルコルヴェットなどを狙うのだろうか?

 じつは、そうしなければならぬ理由があるのだ。

 「ストームシャドウ」は、ほんらい、対艦ミサイルではないのである。そもそも、対地攻撃用なのだ。
 つまり、弾頭の赤外線画像センサーを作動させるのは、衝突の直前のみ。

 そこに到達するまでの誘導は、「プリ・プログラム」なのである。

 戦闘機が離陸する前の段階で、このミサイルの飛翔コースは、決められる。
 飛翔途中のコースの維持は、TERCOMが頼りである。陸地の凸凹の変化を検知して、地図情報と照合しつつ進む。したがって標高の変化の無い洋上では自己位置をロストする可能性が高い。敵は衛星信号を攪乱・妨害するだろうから、あまり衛星にも頼れない。
 こちらの飛行機からからはレーダーでも捕捉ができないくらい遠くの洋上を移動している敵艦を正確に襲撃できる空対艦ミサイルの真打は、「AGM-158C LRASM」である。

 LRASMは何がすごいかというと、こちらの飛行機から多数発を一斉に放ってやると、このミサイル同士が、飛翔中に、空中でESM情報を交換し合う。すなわち、敵艦隊が出している特徴的なレーダー波をパッシブ・アンテナで受信して、その方位に向かって行くのだが、その途中で、最も攻撃価値のある標的を、ミサイル同士が相談して見当を絞込み、最適の目標割り振りを決めて、突っ込むのだ。ホーミングの最終段階では、画像照合によって、その標的が本当に敵の軍艦かどうかを見極める。レンジは900kmもあり、ミサイルの外形はステルスにできている。

 これほどに進化したハイテク・ミサイルとなると、米国から他国軍に供給してやることはまったく考えられない。同盟国だろうと、ダメである。

 ※米軍としてはLRASMで中共のもつ空母/ヘリコプター揚陸艦を、開戦から48時間以内に全滅させたい肚なので、それまでは、他地域の戦場で試しに使うことも控えると思う。実戦の蓋を開ける前に、対策のヒントとなるようなデータを、一切、シナ人には与えない方針だと思う。当然、航空自衛隊にも売ってはくれない。

 いまのところ、LRASMは、F/A-18 スーパーホーネットからのみ、運用される。
 理論的には、これを陸上のHIMARSから発射させることも可能である。』