米国務長官、ガザ暫定統治へ「移行期間」 収束後に言及

米国務長官、ガザ暫定統治へ「移行期間」 収束後に言及
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN08EEM0Y3A101C2000000/

『2023年11月9日 2:03 (2023年11月9日 6:29更新)

【ワシントン=坂口幸裕】ブリンケン米国務長官は8日、パレスチナ自治区ガザで続くイスラエルとイスラム組織ハマスの紛争収束後にパレスチナ自治政府がガザを統治するまでの暫定的な「移行期間」が必要になると明言した。当事者には触れなかった。戦闘終結後のイスラエルによる再占領には改めて反対した。

8日に東京で閉幕した主要7カ国(G7)外相会合の後の記者会見で語った。イスラエルのネタニヤフ首相は6日放送の米A…

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『イスラエルのネタニヤフ首相は6日放送の米ABCテレビのインタビューで、紛争が終われば「イスラエルが無期限で(ガザの)安全保障全般に責任を持つ」と述べていた。

ブリンケン氏は「ハマスがガザを統治し続けることはできない。イスラエルが占領できないことも明らかだ」と訴えた。「イスラエルの指導者からガザを再占領するつもりはないと聞いている」とも話した。アラブ諸国の反発を招きかねないネタニヤフ氏の発言を打ち消す狙いがあるとみられる。

米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は8日の記者会見で「紛争直後のしばらくの間はイスラエル軍がガザに駐留し、治安を管理することはあり得る」と強調。一方、長期的な駐留は容認できないとの立場を示した。

ブリンケン氏はパレスチナ自治区のガザとヨルダン川西岸については「パレスチナ人が統治の中心となることが不可欠で、(イスラエルによる)再占領は避けなければならない」と断言した。

「唯一の論点は、必要な移行期間があるのか、安全保障を確保するためにどのようなメカニズムを導入できるかだ」と提起した。紛争終結後にパレスチナ自治政府を中心とするガザ統治が始まる前の「過渡期」にどのような統治形態が望ましいか模索する意向を示した。

米誌フォーリン・ポリシーは専門家の話として、2020年のアブラハム合意に加わったアラブ諸国が米国や欧州連合(EU)、国連の支援を受けて暫定的にガザを統治する案が現実的だと指摘した。同合意は20年にイスラエルが米国の仲介でアラブ首長国連邦(UAE)やバーレーンなどと国交を正常化した内容になる。

イスラエルの情報機関シンベトのアミ・アヤロン元長官は同誌に、暫定統治に関し「エジプト、ヨルダン、サウジアラビアが国際社会とともにこの地域を統治し、UAEとサウジから莫大な復興資金が供与されるだろう」との見方を示した。』