シンガポール首相、24年までの退任を明言 副首相に禅譲

シンガポール首相、24年までの退任を明言 副首相に禅譲
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM051DR0V01C23A1000000/

『2023年11月5日 17:56

【シンガポール=佐藤史佳】シンガポールのリー・シェンロン首相(71)は5日、2024年までに首相職を後継者のローレンス・ウォン副首相兼財務相(50)に譲る意向を明らかにした。25年に予定されている総選挙は、新首相を中心とする新たな布陣で臨む。

リー氏は5日に開かれた与党・人民行動党(PAP)党大会の演説で、「私はローレンスと彼のチームに全幅の信頼をおいており、政権の移行を遅らせる理由はない」と述…

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『リー氏は5日に開かれた与党・人民行動党(PAP)党大会の演説で、「私はローレンスと彼のチームに全幅の信頼をおいており、政権の移行を遅らせる理由はない」と述べた。

首相の交代時期は25年の総選挙の前後になるとみられていた。リー氏はウォン氏が「準備はできている」と語ったことも明らかにし、「すべてがうまくいけば、来年のPAP創設70周年記念日(11月21日)までに移行を完了する」と明言した。

リー氏はかねて70歳での政権移譲の方針を示していたが、新型コロナウイルス禍への対応のため延期していた。コロナ禍が終息に向かったことで障害がなくなり、同氏は8月の国民向け演説で「後継計画は軌道に戻った」としていた。

PAPはすでに次期首相としてウォン氏を承認し、ウォン氏は政権の中枢で経験を積んでいる。リー氏は首相を譲った後の自身の身の振り方については新首相の意向に従う考えを示し、「彼が私を有用だと考えるならどこへでも行く」と語った。

リー氏は2004年8月の就任以来、20年近くシンガポールの政治を主導してきた。「建国の祖」であるリー・クアンユー初代首相の息子として、高い知名度やリーダーシップを武器にリーマン・ショック後の経済の立て直しや国家のデジタル化を推進した。

ウォン氏は官僚出身で11年に政界入りし、党幹部の中でも若い。リー家出身の現首相と比べると知名度は低く、政治経験も十数年とまだ少ない。シンガポールは地政学的には米国と中国の間でのバランス外交、内政面でも少子高齢化などの課題が山積する。難易度が増す環境下で、新リーダーのかじ取りが試される。

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