なにかと宣伝される3D金属プリンターだが、そんなに好いものならば、どうして第二次産業を席捲するほどに普及してはいないのか?

なにかと宣伝される3D金属プリンターだが、そんなに好いものならば、どうして第二次産業を席捲するほどに普及してはいないのか?
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『2023-11-1記事「Using Lasers to ‘Heat and Beat’ 3D-printed Steel Could Help Reduce Costs」。

    古代の青銅器時代、職人は、銅素材を熱して柔らかくし、ハンマーで叩いて硬くするという加工をしていた。これをレーザーで代行させれば、工場をずいぶん省エネ化できると、ケムブリッヂ大学の研究者が言っている。

 なにかと宣伝される3D金属プリンターだが、そんなに好いものならば、どうして第二次産業を席捲するほどに普及してはいないのか? 製品内部に靭性等の特性を付与するための熱処理を、あとからする必要があって、そのコストがやたら嵩むのだ。

 現段階の3Dプリンターでは、生成した金属部材の内部構造を、最初から狙い通りにすることはできない。柔軟さ、堅さ、粘りなど。

 そこで、レーザーを、顕微鏡レベルの「ハンマー」として用いる。3Dプリントしながら、レーザーパルスで叩いてやることで、硬くしかも強靭なパーツも仕上がる。

 当面の目標。部材を焼成炉の中でいちいち再加熱するプロセスを省けるようにする。これで工場が使うエネルギーはものすごく節約できる。』