だんだん、応援する対象として相応しいか疑問が出てきたイスラエル
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『イスラエルは、そこから発祥した技術が無いと、確実に世界が困る程の技術立国であり、稼いだ富を教育に再投資し、紛争国でありながら、世界14位の経済強国でもあります。イノベーションに対する意欲も高く、「スタートアップ大国」「中東のシリコンバレー」などと呼ばれ、年間に生まれるスタートアップが、日本が160社ぐらいなのに比べ、イスラエルは800社を超えます。GDPに対する投資割合が、日本が0.026%に対して、イスラエルは0.36%。アメリカの投資割合が0.17%なので、その2倍で、堂々の世界1位です。
その理由は、「軍事技術の高さと、そこから派生した民間転用技術の多彩さ」、「産官学の連携」、「教育の高さ」が挙げられます。ユダヤ人が頭が良いとされるのは、生活の細々とした事まで戒律として定められた5000ページにも及ぶ辞書みたいなタルムードと呼ばれる書物を、ユダヤ教徒として暗記するのが習慣になっているからです。これだけ膨大な情報量になると、漫然と書物を読んでいても頭に入りませんので、いわゆる暗記法を使って覚えます。暗記術の肝は、単に読むのではなく、音読し騒音を立て、体験として記憶に刻む事です。我々の年代だと「1192(いいくに)作ろう鎌倉幕府」みたいな語呂での記憶が流行りましたが、暗記というのは、まったく関係の無い発声や連想と組み合わせると、強固に脳に刻まれます。なので、習慣として、幼少時から行っているユダヤ人は、暗記と、それによって鍛えられる脳力に優れていて、例えば各国の言語・法律などをマスターするのはナチュラルに得意です。優れた弁護士や商人にユダヤ人が多い一つの理由です。
タルムードは、ユダヤ教の口伝律法と学者達の議論を書き留めた議論集で、多くの説話も含みます。古代のヘブライ語で「学習」「研究」を意味する言葉です。タルムードは、単純に教徒がなすべき解答が書いてある書物ではなく、意味や答えが明確ではない説話も多く、何度も反復して読み、自分と問答する事で多面的な視野や、独自の解答を導くのを目的としています。なので、独創性を育む思考実験の土台になり、科学や数学、物理の分野でも偉大な研究者を生み出しています。と同時に、世界中に散らばったユダヤ人が、共通のアイデンティティーを保つ為の拠り所になっていて、生活の為のあらゆる知恵と解答を得る為の教書にもなっています。ユダヤ人とは、特定の人種を指す言葉ではなく、ユダヤ教を信じる信徒を指す言葉です。
ちなみに、第二次世界大戦中に、ナチス・ドイツに迫害を受けたユダヤ人が、「お前達は、私の頭の中まで支配する事はできない」と言う言葉で、反抗を示す事が多かったのですが、この「頭の中」とはタルムードを指します。つまり、ユダヤ人のアイデンティティーの源泉であり、存在を支える民族の知識まで屈服させる事はできないという意味です。
アメリカを牛耳っている政府の中枢や、かつてアメリカ経済の仕組みを成立させた経済人の多くは、ユダヤ系であって、これがイスラエルにアメリカが過度に加担する理由になっています。一般的なユダヤ人は、アメリカ社会において差別される側ではあるのですが、社会の上澄みの階級において、決定的な影響力を持っています。ちなみに、今のバイデン政権の主な役職は、オール・ユダヤと言って良いくらい、ユダヤ系が独占していますし、ネオコンというのはユダヤ勢力の拠点になっています。ここまで言い切ると、色々と批判が出そうですが、アメリカが自らの社会体制を最上のものとして、価値観をやたらと他国に押し付けるのは、ユダヤ教の選民思想が権力側に強く影響しているからと私は考えています。
良くアメリカのジャイアニズムと言われているのですが、もともとアメリカ建国の頃から第一次世界大戦前くらいまでは、孤立主義でした。つまり、海外の事には不干渉で、アメリカは内政だけ力を注いでいました。国力が未熟だったという事もあります。これが方向転換したのは、第一次大戦中だった欧州でドイツの潜水艦が、物資供給を絶つ為に無差別攻撃を始めて、ルシタニア号という客船が撃沈されてからです。当時のアメリカ大統領のウィルソンは、典型的な博愛主義者のキリスト教徒であり、理想主義を掲げるタイプの政治家でした。なんなら世界平和樹立を天に課せられた使命くらいに考えていました。実際、大戦後の国際連盟創設(国際連合ではない)の発起人でもあり、当時としては、極めて過激な平和主義・民族自立を盛り込んだ理念を提案しました。しかし、戦争に懲りたアメリカ世論の反対にあって、提案しておきながら、アメリカ自体は国際連盟に参加できないという結果になりました。
極めて抑制的な外交をしていたウィルソンですが、アメリカが第一次世界大戦に参戦した時、民主主義の危機として、初手で200万人の大群を送り込み、大戦の終盤において重要な戦力として、戦局に影響しました。思想家的な政治家がブチ切れると怖いという典型的な例です。アメリカの民間人に犠牲が出るまで、基本、欧州の揉め事には不干渉だったのですが、犠牲が出たとたんアメリカ独立戦争以来の徴兵をかけて、大量の軍隊を送り込み、参戦します。イギリスに貸し込んでいた戦争資金を回収する為にも、貸し倒れを防ぐ為に参戦したという側面もあります。
つまり、もともとアメリカは孤立主義外交の国であったのです。他国に無関心でした。恐らくキリスト教新教徒が政治を仕切っていた頃は、保守的で、不干渉外交でした。ただし、領土を分捕る為の拡張主義の為の戦争は別にしてです。他国に色々と首を突っ込んで、場合によっては政権を崩壊させるような工作を積極的にやるようになったのは、第二次世界大戦後からで、アメリカという社会のシステムがユダヤ人に牛耳られるようになってからです。アメリカには中央銀行に当たる組織が無く、FRBという民間組織が政府の委託を受けて、その役割を代行しています。つまり、アメリカ・ドルの発行、政策金利の決定が、政府機関ではなく民間組織で行われています。そこに影響力を持つのが、ユダヤ資本であり、アメリカの金融に支配的な影響力を持っています。なので、アメリカは自動的にイスラエル擁護になるわけです。
そして、ユダヤ教に選民思想が含まれているので、アメリカが自らの価値や規範を、世界中に押し付ける理由が何となく判ります。これは、制度や社会システムだけでなく、LGBTQやポリティカル・コレクトネスなども含みます。多様性といいつつ、唯一絶対の価値観を、凶暴なまでの圧力で押し付けて、他国が無関心でいる事を許さない動機の理由が、ここにあると、「私は」思っています。日本でも、諮問機関の大方が反対したにも関わらず、LGBTQ法がゴリ押しで可決され、民主主義が機能しているのか疑わしい事案がありました。日本が議長国になっているG7会議の開催前だったので、何としても成立させて、先進国メンバーである事を示す必要があったので、意見を聞いたのはポーズだったのはバレバレです。決議する前に決まっていたのでしょうね。第二次大戦後のアメリカは、逆らうと、その国を崩壊させる暴れん坊ぶりだったので、譲歩するしかないのです。
さらに踏み込んで言うと、ユダヤ人が流浪の民であった理由も、ここにあると思っています。つまり、ユダヤ人が社会に定着してくると、その地域の社会が変質してしまうのです。その土地ならではの伝統や価値観を守ろうとすると、どうしてもユダヤ人を排斥する方向に傾いてしまう。しかし、タルムードを基本にするユダヤ人たる規範は、場所や地域に自分達を合わせるのではなく、自分達に合わせるものなのです。なので定住する事無く、その社会のルールを利用して成り上がり、社会の上層を支配する事で、ルールを変えるというのが、まるで呪いのような生き方になります。
恐らく、こういう書き方をすると嫌悪感を持つ方もいると思いますが、これぞ異民族を受け入れる覚悟が問われる問題だと思います。「多様性」とか言う、上っ面の耳学問で判断するべき課題ではないのですよ。自分達の社会規範が崩れるかも知れない覚悟がいるという事です。初期にパレスチナに入植したユダヤ人は、その頃、あの地域を支配していたオスマン・トルコの地主に金を払って土地を手に入れています。そして、労働力として同胞を迎え入れて、だんだんと人口が増えたのです。その頃、実はパレスチナ人とユダヤ人は共存を掲げて、互いの結婚式に客として招待されるくらい仲が良かったのです。しかし、時代が下るとナチス・ドイツのユダヤ人迫害が始まり、運搬船に鈴なりの単位でユダヤ人入植者が増えます。彼らが土地を占拠するに連れ、トラブルが増えて、ついに武力衝突になります。これが、第一次中東戦争~第四次中東戦争の歴史です。アメリカの強力な支援で、パレスチナ人の土地を奪い、建国したのが現在のイスラエルです。社会規範の違う他民族を無節操に受け入れると、こういう結果が待っている可能性が、現実にはあるという事です。フランスもアフリカ系移民との衝突で、内戦みたいな紛争が定期的に起きてますしね。数は力。先祖代々何百年も住んでいても、力で追い出される事もあるし、その実例がパレスチナ人です。大げさに言えば、「ここは俺達の土地だ。日本人は出ていけ」と言われても、「多様性」思想に準じる覚悟はありますかという事です。
長々と書きましたが、これは以降の話を理解する為の基礎知識です。知っていてもらわないと、そもそも前提がバラバラ過ぎて論を展開する事ができないので、機械的な解説です。表題の話は、ここから始まります。
イスラエルの現在の政権であるネタニヤフ政権は、中断を挟んで第6次で累積で16年も政権を担当しています。「リクード」という政党の党首ですが、「宗教シオニズム」、「ユダヤの力」という宗教系の政党と連立して、極右政権を組んでいます。第5次で汚職疑惑が出て、政治生命が絶たれたと思われたネタニヤフ氏が再選されたのは、アメリカのバイデン大統領になって、中東の政情が乱れて、国粋主義的な勢力が増したからです。彼は司法改革と称して、司法の権限を立法の下に置くという独裁的な統治を強めていて、数十万規模の国民が反ネタニヤフ集会を開き、軍部でも反発する人が少なくありません。本物の極右というのは、こういう事です。ちょっと自分の言い分が通らないからと言って、「極右だ」「ヒットラーだ」とか言う程、軽いもんじゃないんですよ。実際、世論アンケートで、今のイスラエルから海外移住をしたいとするイスラエル人は30%に届く勢いで、自分の頭で考える事を信条としている国民性からして、かなり反発されている政権です。
ネタニヤフ政権下で行われた「入植」という行為は、強制的にパチスチナ自治区の住人から土地を接収して、追い立てる行為で、そこそこ多くの国から「ジェノサイド(民族浄化)」認定されています。パレスチナ人の中には、3回も移り住んだ土地を追われたり、祖父の代から住んでいた土地と家屋を、銃で追い立てられた人もいます。まぁ、やっている事は、今のロシアがウクライナ人にやっている事と同じなのですが、なぜか西側諸国は沈黙しています。平和的に行われていたデモ集会に、武装した警察を突っ込ませて、数十人単位の死者を出した事も普通にあります。基本的に、この政権はパレスチナ自治区の併合と、パレスチナ人の国内からの追放を掲げていて、実際に行動にうつしています。今のイスラエルは、民主主義国家としては確実に劣化しています。
そのネタニヤフ政権が、国民の危機感を煽って、民族的な結束を維持するのに使ってきたのが、PLO(パレスチナ解放機構)の政党であるファタファと対立する政党であるハマスです。アメリカとイスラエルは、PLOの結束を乱す為に、ハマスに支援して育てていたのです。ハマスは、PLOの前議長のアラファト氏の組織の私物化(支援金で大富豪、フランスに愛人・別荘)に反発して出来た政党兼武装組織です。適度に彼らが暴れて、イスラエルを攻撃する分には、自分達の極右政権の支持を維持するのに役立つので便利だったのです。なので、空爆したりして反撃する一方で、ガザ地区に対する交渉相手としてエジプト経由で交渉したり、ガザに対する支援金・支援物資を、ファタファとは関係無く受け取れるようにしたり、適度にコントロール下で問題を起こしてくれるように操っていました。ところが、金魚として泳がしていた組織が、いつのまにかサメになって襲ってきたのが、今回のハマスの越境攻撃です。
今回、報復攻撃としてガザ地区に対して行った空爆で、既に東京大空襲の2倍の爆薬量、爆撃密度でドレスデン空襲に匹敵する密度で攻撃しています。当然ながら、精密爆撃を行う兵器だけでは賄えない量になるので、目標から逸れたら民家を破壊する通常兵器による爆撃も行っています。ガザ地区だけの死亡者も、5000人を超えました。ネタニヤフ政権は、さらに地上軍の侵攻も行うとしています。ここで、私がイスラエルという言い方をせず、ネタニヤフ政権と書いているのは、ここまで読んでくださっている方ならば、理解していただけるかと思います。イスラエル人というくくりで主語にするには、余りにも現政権が独裁的なんですよね。
ハマスが越境攻撃で行った虐殺も、通常の感性の方が見たら確実に吐くぐらい酷いものです。これも、ガザ地区に住んでいるパレスチナ人を主語にはできないくらい、全員を代表してはいません。彼らが実効支配している間、教育機関で、イスラエル人に対する憎しみを教育しています。なので、平気で殺せるし、死体を凌辱したり、切断したり、小便を引っ掛けたり、破壊した戦車から引きずり出して、踏んだり蹴ったりできるわけです。相手を同じ人間だと思っていません。トイレとか風呂とか、鍵のかかる個室は、扉ごと銃で撃ち抜いて確実に殺す手段を取っています。まさに、虐殺です。
さて、ここまで、両者の雑音を省いた、今回のハマスの越境攻撃に対する経過を書いてきましたが、あなたは、ハマスがテロリストであるという理由で、ネタニヤフ政権を支持できますか? 彼の政権幹部は、世論を味方につける為、捏造した証拠を出したりしています。やり口としては、今のロシアと同じですが、攻撃で頭に血のノボッたイスラエル国民は、反パレスチナで結束し、政権は超党派の臨時軍事政権色を出し始めています。私は、どう情勢が動いても、今回の紛争で、ネタニヤフ政権は終わりだと思っています。
ここの地域が、正解の無い紛争地域と呼ばれているのは、こういう事が積み重なった結果です。 』