バイデン氏、イスラエルがガザ再占領なら「間違い」

バイデン氏、イスラエルがガザ再占領なら「間違い」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN161IH0W3A011C2000000/

『2023年10月16日 13:31

【ワシントン=坂口幸裕】バイデン米大統領は15日放送の米CBSテレビのインタビューで、イスラム組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザをイスラエルが再び占領するとすれば「大きな間違いだ」と述べた。ハマスの完全排除が必要だとしつつ「パレスチナ自治政府が存在する必要がある」と強調した。

イスラエルは2005年にガザ地区からの撤退を完了。その後はハマスがガザを制圧した。08〜09年と14年にもイス…

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。』

『08〜09年と14年にもイスラエルがガザに侵攻したものの、軍がとどまることはしなかった。

CBSによると、インタビューは12日夜に実施した。バイデン氏の発言はイスラエルに奇襲をしかけたハマスに限った報復を認める一方、イスラエルがガザを占領するのはガザに住む200万人以上のパレスチナ人の理解は得られないとの判断がある。

バイデン氏は「ハマスや過激派がパレスチナ人全体を代表しているわけではない」と主張。「イスラエルはパレスチナ人の大半がハマスや(レバノンの親イラン武装組織)ヒズボラの考えに共感していないとわかっている」と語った。

イスラエルと独立したパレスチナの双方が共存できるかたちでパレスチナ国家を建設する「2国家共存」をめざす「道が必要だ」と表明。「何十年にもわたる米国の政策だ」と説明した。

バイデン氏は米軍が今回の紛争に加わる可能性を問われ「その必要はないと思う」と否定した。「イスラエルは最も優れた戦闘部隊を持っている。必要なものはすべて提供するつもりだ」と重ねて訴えた。ウクライナと同様に米軍を派遣せず、武器供与などでイスラエルを支える方針だ。

ガザへの空爆に加え、地上作戦を検討しているイスラエルについて「戦争のルールに沿って行動すると確信している。民主主義国には基準がある」と話した。ガザの民間人に食料や水、医薬品などを届ける体制づくりが必要だとの認識を示した。

バイデン氏はイスラエルとウクライナの2つの紛争を同時に対処できるのかと問われ「米国は世界史上最強の国家だ。この2つを引き受け、さらに国際的な防衛を維持できる」と自信をみせた。中国や北朝鮮など、潜在的に敵対する国に警告する狙いが透ける。

7日朝のイスラエル攻撃にこれまでハマスを支援してきたイランが関与したかどうかが焦点の一つになっている。バイデン氏は「現時点で証拠はない」と述べるにとどめた。

米国は中東情勢が緊迫する隙を突いてイランやヒズボラが介入するのを抑止するため、原子力空母2隻をイスラエル周辺に送るなど軍事力を増強した。バイデン氏はイランなどに挑発行為を「やめろ」とクギを刺した。

米国が仲介するイスラエルとサウジアラビアの国交正常化などを通じた中東安定にも意欲を示した。「中東の関係正常化を成功させられたらと想像してほしい。それは可能だ」と言及。「より良い世界にするための大きなチャンスがある」と唱えた。』