イスラエルは、ハマスを終らせると宣言した。

イスラエルは、ハマスを終らせると宣言した。
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『ストラテジーペイジ の2023-10-15記事。

   イスラエルは、ハマスを終らせると宣言した。この意味をハマスは分かっている。ガザ地区外にモサドが派遣されるという意味なのだ。
 モサドはかつてそれをやった。イスラエル政府は公けに認めていないが、ハマスは覚えている。

 1972ミュンヘン五輪でパレスチナ人のテロ集団がイスラエル選手を多数殺した。下手人たちは欧州各地に隠れたが、ひとりずつ、殺されてしまった。

 イランは今回、泡を喰った。イランはハマスに莫大な投資をしている。ガザのロケット弾の地下工場はイランのカネで維持されてきたのだ。ハマスが今回のような自殺的作戦をやらかすと、イランの積み上げた投資は一度に無になってしまう。イランは今回の奇襲から利益を得ていない。むしろ大損失である。

 ただし声明では、イランはハマスのロケット弾攻撃(対民間人の無差別殺傷)を讃えた。

 中東の、ためになることわざ。友人は、慎重に選びなさい。敵は、もっと慎重に選びなさい。

 イランは、やはりパトロンになってやっているヒズボラに対して、「ガザに同調するなよ」と説得に務めている。

 ハマスとしては、レバノンからヒズボラが同時攻撃に出てくれれば、ありがたい。だから呼びかけている。

 レバノン内には、キリスト教徒、スンニ派アラブ、シーア派アラブが混住している。シーア派アラブは100%ヒズボラだ。もしヒズボラがハマスに呼応すると、キリスト教徒とスンニ派アラブは、イスラエルと臨時同盟して、シーア派アラブの駆除にかかることができる。ゆえにイランはヒズボラに自重させる。

 レバノンのキリスト教徒は1991以降、ヒズボラを国外追放してしまいたいと願っている。これは大仕事なので米軍が協力してくれないと無理だ。しかし1983にベイルートのアメリカ海兵隊兵舎ビルがトラック爆弾で倒壊させられた一件いらい、米政府はレバノン内戦にはかかわりあいたくない。いちおう、今回、空母は派遣したが。

 ※『WSJ』によるとモスクワには「Garantex」という暗号通貨取引所があり、ハマスは9300万ドル以上の暗号通貨をモスクワで受取っているという。ハマス幹部はモサドに殺されたくなければモスクワに匿れるしかないだろう。』