ガザの退避通告、24時間が経過 イスラエル軍は局地作戦

ガザの退避通告、24時間が経過 イスラエル軍は局地作戦
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN140910U3A011C2000000/

『【イスタンブール=時事】パレスチナ自治区ガザへの本格侵攻の準備を進めるイスラエル軍が、ガザ北部の全住民約110万人を対象に南部への退避を通告してから、14日未明(日本時間同日早朝)で24時間が経過した。退避がどの程度進んだかは不透明で、本格侵攻が始まれば甚大な被害が出るのは避けられそうにない状況だ。

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イスラエル軍は13日夜、過去24時間の作戦で歩兵、戦車部隊がガザ周辺部に侵入し、イスラム組織ハマスによるイスラエル領内への攻撃阻止や拉致された人質の居場所確認を目的とする「局地的な急襲」を行ったと発表した。

国連のドゥジャリク事務総長報道官は13日、イスラエルが現地時間同日午前0時の直前に「24時間以内の退避」を求めたと明らかにした。ただ、これほどの数の住民を1日で退避させるのは現実的でなく、国連や国際社会は反発。イスラエル軍の作戦を支持する米国からも「無理難題だ」(カービー国家安全保障会議=NSC=戦略広報調整官)との声が出た。

通告の対象地域には、中心都市のガザ市が含まれる。ハマスが支配するガザの内務省は、イスラエルが建国された1948年と同様、パレスチナ人を「自分たちの土地から追放するのが目的だ」と主張。住民に対し「断固として自宅にとどまる」よう呼び掛けた。

ハマスは7日、イスラエルに向けて数千発のロケット弾を打ち込み、戦闘員がイスラエル領内に侵入。集落や音楽イベント会場などを襲撃し、多数を殺害したり拉致したりした。イスラエル軍によると、現時点で少なくとも120人がハマスの人質になっているという。

これに対しイスラエル軍は、ガザを連日空爆。戦闘開始後、イスラエル側で少なくとも1300人、パレスチナ側で1900人以上が死亡した。イスラエルはガザへの電気、水道、ガスの供給を停止する「完全包囲」を発表しており、劣悪な現地の人道状況がさらに悪化することへの懸念も高まっている。』