パレスチナ周辺諸国、バランスに苦慮 対イスラエル接近と世論のはざま

パレスチナ周辺諸国、バランスに苦慮 対イスラエル接近と世論のはざま
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023101100874&g=int

『【イスタンブール時事】イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスの衝突が激しさを増す中、サウジアラビアなどの周辺諸国がイスラエルとパレスチナの間で対応に苦慮している。

衝突前に進んでいたイスラエルとの関係改善の動きと、イスラム世界で根強い「パレスチナとの連帯意識」の間でバランスを取る必要に迫られているようだ。

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 国営サウジ通信によると、サウジの事実上の最高権力者ムハンマド皇太子は9日、パレスチナ自治政府のアッバス議長と電話で会談し、「事態のエスカレートを防ぐため、国際社会と共に最大限努力する」と訴えた。

 アッバス氏はハマスと敵対関係にあり、緊張緩和で果たせる役割は限定的だ。ただ、国際社会でハマスの攻撃の背景にサウジとイスラエルの関係正常化を妨害する意図があったと指摘され、反イスラエル感情が根強いイスラム世界の民衆の間でハマス支持の声も聞かれる中、皇太子はパレスチナに寄り添う姿勢を示した形だ。

 一方、2020年の合意でイスラエルとの関係正常化を果たしたアラブ首長国連邦(UAE)は7日、双方に「最大限の自制」を求める声明を出したが、8日に改めて声明を出して「イスラエルの町や村に対するハマスによる攻撃は深刻で重大だ」と強調。イスラエルへの配慮をにじませた。

 トルコのエルドアン大統領は11日、イスラエルがガザで民間施設を攻撃し、人道支援を遮断しているのは「恥ずべき手法だ」と非難した。

エルドアン氏はかつて、ガザ情勢を巡ってイスラエルを激しく糾弾して各国のイスラム教徒から喝采を浴びることもあった。

今回の衝突では当初、イスラエル批判のトーンを抑えていたが、ガザの状況が悪化するにつれ、厳しい対応に傾いてきている。 』