EU、中国製風力タービンの調査検討 補助金支援疑い

EU、中国製風力タービンの調査検討 補助金支援疑い
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR070740X01C23A0000000/

 ※ 安全保障と経済的な利益が衝突した場合、安全保障に軍配が上がる…、という単純な利益衡量…。

 ※ 人間、誰しも、「生きていての物種」というお話し…。

 ※ 「生存」自体が脅かされた場合、「泥水すすって、草の根齧ってでも、生き残ろう。」となる…。

『【グラナダ(スペイン南部)=辻隆史、フランクフルト=林英樹】欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会が中国製の風力発電タービンについて、補助金による支援で欧州での競争が不当に阻害されていないか調査を検討していることが6日、分かった。電気自動車(EV)で同様の調査を開始しており、域内産業を守る方針を鮮明にし始めた。

英フィナンシャル・タイムズによると、競争政策などを担当するディディエ・レインデル…

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『英フィナンシャル・タイムズによると、競争政策などを担当するディディエ・レインデルス欧州委員が仏テレビBFMに明らかにした。「中国による過剰な支援の可能性があれば、調査を開始できる」と語った。調査の結果、問題が認められれば制裁関税などを課す可能性がある。

EUは気候変動対策を推進するなか、2030年までに域内の電力消費量の43%を風力発電でまかなう計画を掲げる。足元での風力発電のシェアは17%で、目標達成には年平均31ギガワットの新設が必要になる。

デンマークのベスタス、スペインのシーメンスガメサ・リニューアブル・エナジーなど欧州の風力発電機メーカーの業績は悪化し、業界団体からは安価な中国製が流入すれば域内の産業基盤が崩れかねないとして欧州委に対応を求める意見が出ていた。

欧州委は4日、中国製EVに関する調査に乗り出した。相次ぐ措置に中国が反発するのは必至で、EU加盟国内には経済的な報復を恐れて慎重論もある。

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小山堅
日本エネルギー経済研究所 専務理事 首席研究員
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別の視点 世界の分断が真に深刻化する以前の世界では、自由貿易と国際分業がGuiding Principleであった。

最大限の効率追求とコスト削減を世界大で推し進めること、これが正しいことであり繁栄と成功の秘訣であると考えられてきた。

その下で、欧州はロシアのエネルギーに依存し、米欧そして世界が中国の製品への依存を高めてきた。

しかし、世界は大きく変化した。安全保障や自国の産業・経済を守ることが重視され、経済安全保障が重要課題となったのである。

今回のEUの動きは、風力タービンに対する補助金の疑いとそれによるEU産業への悪影響の問題が直接の背景にある。しかしその大きな背景や構造変化にも十分留意する必要があろう。
2023年10月7日 11:48 』