今次戦争の大きな構図。

今次戦争の大きな構図。
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『George Friedman 記者による2023-10-4記事「The War Is Over, but No One Knows How to Stop Fighting」。

   今次戦争の大きな構図。ロシアは米軍が宇露国境に出てくるのを最も怖れる。

なぜなら宇国境からモスクワまで480kmしかないので。

西側は、露軍がウクライナ全域を制圧するのを看過できない。なぜならそこが次の侵略の出発基地となり、とめどない西進が続くばかりなので。

 ウクライナが今後、全域を露軍に占領されることはあり得ない情勢になっている。よって現状でも西欧はオーライ。

 ドツボにはまっているのがモスクワ政府。じぶんで創り出した「未来の恐怖」が、半分実現しているのだ。すなわち、米軍に支援されたウクライナ軍がモスクワに近い国境まで来るという。じっさい、もう来ているではないか。あたりまえだ。自国の領土なんだから。

 米国はじつはもう目的を達成している。露軍をNATOから遠ざけておくというのが最優先目的。だったら、現状が続く限り、OKだ。ロシアは刻一刻、衰退するのみ。ただし戦線は劇的に動かない。衰退はロシア本国内で進む。

 いまや三者の利害はこうなっている。米国はすでに満足。ロシアとウクライナはどっちも不満で、しかもその不満は今後、絶対に解消することはない。ロシアとウクライナは、どちらも大敗北はしない。決定的勝利も無理。

 ※この記者は宇露双方のリーダーの理性によっていつでも平和が来ると結論しているが、なぜそこで脳内にハッピーセット物質が湧き出るのか? 

今次戦争くらいクラウゼヴィッツの慧眼を確認させたイベントはない。

彼は論じていた。国民感情が激して戦争は盛り上がる。しかし必ず、両方ともが、心身ともに疲弊する時が来て、その時が休戦条約の時である。

人は政治的にいつかはかならず妥協する生き物である。

ナポレオンが絶好調だった頃のように、戦場まで出てきた敵の君主が大会戦のスピード敗北にショックを感じて(背後の本国の治安が気になり)直ちに休戦するときもある。

しかし君主が早期の妥協をよろこばない時もある。その場合は、双方の臣民がこぞって疲れ切るまで政治的妥協の心は生じない。

 ※ウクライナ国民は身体は疲れているが、怒りの感情はまだ保っている。

今、ロシアはひたすら「非モスクワ住民」の犠牲だけで継戦しているために、モスクワ市内の者共がまったく痛痒を感じていない。こここそが、媾和を遅らせている大元凶なのだ。

しからばいかにすれば平和気運は来るのか? 

前にも書いたように、無炸填の無人特攻機でモスクワ市心のスカスイクレーパー群を小破させ続けることだ。

連日、連夜、それが続けば、モスクワ住民が嫌気を感じる。AAの弾幕デブリはけっきょくモスクワ市街圏に降り注ぎ、そっちの死人のほうが多い。

SAM補給が持続不可能であることが隠せなくなった時点で、ツァーリは政治的妥協を強いられる。 』