不可解なリビア・ハフタルの動き

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:不可解なリビア・ハフタルの動き
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『アフリカ・リビアLibya東部を支配する反逆者の将軍ハリファ・ハフタル氏Renegade general Khalifa Haftarがモスクワでロシアのウラジーミル・プーチン大統領と会談したと同軍とクレムリンが発表した。

リビアのメディアによると、両氏の会談は2019年以来初めて。右図の濃い青は、油田とパイプラインを示している。

ハフタル氏はリビアの国連支援を受けたトリポリ政府と対立する政権(仮称トブルク政府)を後援しているが、長年モスクワと緊密な関係を築いており、軍事支援をロシアの傭兵集団ワグナーに大きく依存している。

ハフタル氏は「ロシアのウラジーミル・プーチン大統領およびセルゲイ・ショイグ国防大臣と会談した」と述べたが、さらなる詳細は明らかにしなかった。

クレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官は、ハフタル大統領とプーチン大統領の会談を認め、ロシア国営タス通信が報じたコメントの中で同氏は、「彼らはリビアと地域全体の状況について話し合った」と述べた。

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2023年9月26日火曜日にモスクワに到着した東部の有力者は、訪問中にすでにロシアのユヌス・ベク・エフクロフYunus-bek Yevkurov国防副大臣:写真右 と会談を行い、報道では、暫定政府との対立や洪水被害で混乱状態にある同国の情勢について協議するためロシアを訪問したとなっている。

エフクロフ氏は近年リビア東部を定期的に訪問しており、最近ではデルナDerna沿岸都市の大部分を押し流して数千人が死亡、さらに数千人が行方不明となった大規模な鉄砲水の数日後の9月17日にハフタル氏とベンガジ(Benghazi)のLNA本部で面会した。 過去ブログ:2023年9月リビアの洪水、死者5300人以上、2万人との説も:2021年6月リビアの新政権誕生の経緯とトルコ 大統領選挙は今年12月予定:
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2019年にハフタル大統領が国連支援のトリポリ政府の本拠地を襲撃した失敗に終わり、攻撃では ワーグナー(Wagner)傭兵に大きく依存したが、トルコ支援の軍隊を打ち破ることはできなかった。

2020年の国連(UN)報告によると、当時LNAを支援したワグネル戦闘員は最大1200人に上る。専門家は、うち数百人が依然、リビアにとどまっているとみている。参照記事 

その後の2020年10月の停戦で攻勢が終結して以来、ワグナーは人員の一部をマリとウクライナに再配置した。左図は、過去ブログ:2020年7月シルト奪還へGNA軍が進撃開始 リビア:からで、国内紛争当時の対立の構図は、今も変わっていないと見ていいだろう。

70e8f522停戦後、国連が認知した単一の暫定統一政府Government of National Unity (GNU)が成立し、リビアからのすべての外国軍隊の撤退を求める国連安全保障理事会決議が繰り返し行われたにもかかわらず、何百人ものワグナー人員が東部とハフタルの支配下にある南部の砂漠地帯に駐留し続けていると言われている。英文記事 、、、

訪問が、ワグネル絡みか、水害による復興絡みか等ははっきりしないが、好戦的で、国連に反発するハフタル・プーチンが会談とは穏やかではない。国連で存在感の薄れたロシアの、国連への揺さぶりか? 』