ロシアは2025年まで戦いが続くと予想、ウクライナは戦いの長期化に動員強化を示唆

ロシアは2025年まで戦いが続くと予想、ウクライナは戦いの長期化に動員強化を示唆
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/russia-predicts-fighting-will-continue-until-2025-ukraine-suggests-increasing-mobilization-as-fighting-drags-on/

『ロシアのショイグ国防相は26日の会議で「戦争は2025年まで続く」と、ウクライナ最高議会の国防委員会で書記を務めるコステンコ氏も「長期化する戦いの負担を現在の体制だけで背負いきれない」と述べて動員強化を示唆し、両国とも戦争の長期化に備える動きを見せている。

参考:Шойгу заявил, что РФ будет воевать до 2025 года. О чем на самом деле этот вброс
参考:В оборонном комитете Рады рассказали, от чего будет зависеть усиление мобилизации

夏の戦いを終えたロシアもウクライナも戦争の長期化に備えた動きを見せる

ロシアのショイグ国防相は26日「特に近代的な兵器の供給や特別軍事作戦の経験を考慮した訓練改善で戦闘力の向上を図っている。2025年までに行動計画の施策を実行することで“意図した目標達成”が可能になる」と会議で語り、ウクライナ側は「意図した目標達成とはウクライナの非武装化を指している可能性が高く、ショイグ国防相の発言は“この戦争が長期化する=少なくとも2025年まで続く”と示唆し、ウクライナ打倒を達成するための準備に取り組めという意味だ」と解釈している。

出典:Минобороны России

ウクライナも反攻作戦の目標達成=東部と南部に展開するロシア軍の分断がいつ達成できるのか不明で、ウクライナ最高議会の国防委員会で書記を務めるロマン・コステンコ氏は「軍事戦略が変更されれば現在の動員活動が強化される可能性がある。政府はロシア軍との戦いが長期化する可能性を国民に周知するべきだ」と述べた。

コステンコ氏は「ロシアとの戦いは経済戦争や資源戦争といった新たな段階に突入し、我々も今後の軍事戦略や新たな行動を理解しなければならない。どれだけの部隊を新たに創設する必要があるのか、どれだけの部隊を再編する必要があるのか、ロシアがどんな戦略で挑んでくるのか、これに対応した我々の軍事戦略がどんなものか判明(一方向に反撃するのか、複数方向に反撃するのか、国境地域でロシア軍を封じ込めるのか)すれば具体的な動員強化について話すことが出来るようになる」と指摘。

出典:Роман Костенко

さらにコステンコ氏は「まだ国防委員会も軍の戦略変更については知らされていない」と前置きした上で「政府は動員政策を変更することで“ロシア軍との戦いが長期化する可能性があり、その負担を現在の体制だけで背負いきれない”と国民に周知すべきだ」と述べているため、恐らく「反攻作戦の目標達成には時間がかかるため動員を強化して『戦いが長期化するという現実』を国民に理解させるべきだ」と言いたいのかもしれない。

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※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ
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投稿者: 航空万能論GF管理人 ウクライナ戦況 コメント: 9  』

『 たむごん
2023年 9月 29日

返信 引用 

ウクライナが、長期戦を視野に入れる事は、現実的であると思います。
クリミア奪還・ドンバス地域奪還までを、政治目標であるとするのであれば、半年や1年で達成する事は厳しいからです。

短期・長期の作戦計画を立てる事で、兵士の損耗・物的損害の許容範囲が、国民レベルで周知されると思います。
逆に言えば、ウクライナの新規動員が、それだけ難しくなってきているものと理解しました。
6
gepard
2023年 9月 29日
返信 引用

冬戦争・継続戦争の例を参照すると、当時人口約370万のフィンランドは総動員を行い人口ピラミッドの限界ギリギリの30万~40万の兵力をかき集めました。雑ですが総動員を行って社会を回わせる限界ギリギリの動員数が総人口の10%程度と仮定します。

7/10のロイターの記事によると、人口学者のリバノバ氏はウクライナ支配地域の今年初頭の人口を2800万人~3400万人と推定しています。(ウクライナ悩ます人口減少問題、戦争終結後も経済に打撃か)
そうなるとウクライナの社会を回せる動員限界は300万以下と見積もるのが妥当でしょう。

ウクライナ公式の発表から既に70~100万人が軍事作戦に従事しております。

ウクライナの損失については公式のデータはありませんが、8月複数のメディアが米国当局の話を引用し死傷者推計は7万以上戦死かつ負傷者最大12万人と報じました。これが正しいとして合計20万近くが戦闘不能、更に捕虜が加わります。(ロシアは最大12万人戦死、最大18万人負傷と推計とのこと)

ほとんどの先進国同様高齢化が深刻化した人口ピラミッドであることを考えれば、ホワイトチケットなどの徴兵逃れをすべて排除できたとしても動員余力は数十万人もないのではないでしょうか。

おっしゃる通りウクライナの動員余力はかなり難しくなってきていると見るべきでしょうね。
10
        ま
        2023年 9月 29日
        返信 引用 

    別にウクライナが勝つ必要はないんだよ。ロシアを削るのが目的なんだから。そもそも、どっちも日本から見れば東スラブ人だ。戦争は長ければ長いほど良い。
    2

        山田さん
        2023年 9月 29日
        返信 引用 

    ナポレオン戦争や、WW1、WW2の正面兵力を鑑みて、国家の同時動員数の上限が概ね1割というのは同意しますが、それはあくまで同時動員数であって上限動員数てはありません。

    WW1のセルビア戦線、ルーマニア戦線、WW2ので根こそぎ動員を行った独ソを参照すればわかるように、上限動員数は2-3割です。

    加えてウクライナには年10兆という膨大な外部資本が流れ込んでおり、内部経済とは別に巨大な外部経済をもウクライナは保有しています。

    現状のウクライナを分析するのに、僅かな義勇兵以外ろくな支援の無かったフィンランドを参照するのは、恣意性が過ぎませんかね?
    1
            TKT
            2023年 9月 29日
            返信 引用 

        こういう
        「根こそぎ動員」
        というのは、太平洋戦争末期の日本陸軍とか、ナチスドイツの国民突撃隊もそうですが、負けた国家、負けてる軍隊が窮地に追い詰められてやる場合が多いわけです。

        ベトナム戦争末期の南ベトナム軍や、国共内戦末期の国民党軍、朝鮮戦争の韓国軍などもそうです。

        フィンランドの冬戦争にしても、継続戦争にしても、完全占領こそ免れたものの、結果はソ連に領土を割譲しての休戦であり、勝ったわけでは決してありません。第一次世界大戦のルーマニア軍もそうです。セルビア軍もギリシャのサロニカに逃げました。

        そもそもナポレオンからして、最終的には敗北して島流しにされたわけです。国民を動員できる=戦闘・戦争に勝てる、ということではないわけです。朝鮮戦争や、ベトナム戦争のアメリカ軍もそうです。

        人数だけなら圧倒的な人数を動員できる中国人民解放軍でも、金門島を占領できませんでした。ただ人数だけ多くてもダメということです。』

『 古銭
2023年 9月 29日

返信 引用 

ウクライナ側は10月から女性の医療専門知識履修者も動員可能になりますし、去年模索されていた農業従事者の徴兵免除も進展する気配は無いですからね。動員免除条件の縮小議論も盛んですし、人的資源について妥協する余地はないでしょう。

資金面でも医療用(実質的には工業用も)大麻の国家による生産管理及び合法化やウ国産品の輸出強化、そして地方自治体の収入をどうにか中央、ひいては軍の予算にしようと頑張っています。

政治的にも地方自治体から(中央が指定する)建築業者や建築現場への査察を始めとする各種権利を取り上げたりと、中央権力の強化が順調に進んでいます。

反対派の多い政策の中でも地方のリソースを中央に移すことについては特に(与党内や協力政党含め)反発が強いですが、同じように反発が強かった政策も(開戦に伴い)活動禁止とされた党から分離した新党の協力を得たり、様々な方向から切り崩すことで少しずつ可決しているため、いずれは実現するでしょう。
4 』

『 gepard
2023年 9月 29日

返信 引用 

CNNの8月の調査によると米国民の55%は連邦議会はさらなる資金援助を提供すべきではないとした。

侵攻開始数日後に行った同様の調査では、62%が米国によるウクライナへの追加支援に賛成していた。

米国がウクライナへ差し向けられる援助の種類については、軍事訓練が53%、兵器供与が43%、米軍による戦闘作戦への参加を求めたのは17%にとどまった。

直近の米議会は、ウクライナ支援の削減を主張し国境警備の強化などを求める保守強硬派の反対により、バイデン大統領が求める240億ドル近いウクライナ支援を含んだ予算が成立するか不透明な情勢である。

一方ウクライナも対空装備などの自国生産、CV90のライセンス生産などの協議を進める動きを加速している。

動員レベルの強化に加え、今後どうなるか分からない支援国に依存しない国防体制強化は、これ以上の領土喪失を防ぐためにも必須であろう。
7 』

『 名無し
2023年 9月 29日

返信 引用 

何の客観的なソースがある訳ではありません。

ただ、まだ2年以上続けるというのはロシアとしても楽な負担ではないと思うので、より手打ちがむつかしくなります。

じゃぁ、完勝できるかといえば、勝利条件すら不明瞭で見込みが薄い考えられます。

戦略的や政治的な判断をすれば、ロシアは使ったリソースと利益が釣り合わない、今のところ敗北とみなしていいと考えています。

gepardさんが指摘する通り、いつかは支援が打ち切られるという点に望みを駆けてい博打にでてますねぇ
6 』

『 さつよ
2023年 9月 29日

返信 引用 

実際のところ、ここまでの人員と戦費を注ぎ込むほどの価値がウクライナにあるのでしょうか。

ルースキー・ミールの確保だとか、ロシア発祥の地であるキーウはロシアのものであるべきといった
そういうお題目の前では如何なる犠牲もやむを得ないとプーチンは本気で考えているのでしょうか。

さながらナチスの東方生存圏を思わせます。
3 』