ASEAN、米中に不信感 中国の地図やバイデン氏欠席で

ASEAN、米中に不信感 中国の地図やバイデン氏欠席で
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 ※ 『バイデン氏が上院議員時代に外交スタッフを務めた元側近は「歴代大統領にとり時間がかかるアジア訪問は大きな負担だった」と説明した。』…。

 ※ まず、米国からの距離が遠いしな…。それから、赤道直下の国が多いから、高温・多湿の気候環境だ…。それから、「島嶼国家」(フィリピン、インドネシア、マレーシア)が多いから、移動も大変だ…。それから、国の数も多い…。ASEANだけで、10か国もある…。それから、同じ国の中でも、地域によって気候条件とか、随分違う…。ベトナムなんか、南と北で、全然違う…。

 ※ それで、まあ、『分刻みで進む米大統領の日程は「費用対効果」を考慮した優先順位をつけざるを得ない。』ということに、なるわけだ…。

『【ジャカルタ=地曳航也、ワシントン=坂口幸裕】東南アジア諸国連合(ASEAN)が米国と中国の二大国に不信感を募らせている。中国は互いに領有権を主張する地域を自国領とする新しい地図を公表し、加盟国の反発が強まった。地域への関与に期待が高まる米国でも、バイデン米大統領が時宜を得ずに会議を欠席したことも要因だ。

「協力はお互いに信頼がある場合にのみ可能だ。その一つは国際法を尊重することだ」。ASEAN…

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『ASEANは6日、相次いでパートナー国と首脳会議を開催。このうち中国の李強(リー・チャン)首相との会議の冒頭、議長のインドネシアのジョコ大統領はこう強調した。

念頭にあるのが、一部の加盟国が中国と領有権を争う南シナ海の問題だ。中国ASEAN首脳会議では毎回この問題を取り上げるが、冒頭から議長がクギを刺す展開は異例だ。

中国政府は会議を控えた8月下旬、南シナ海の大半を中国領と記載する新しい地図を公表した。インドネシアを含め南シナ海で対立するASEAN各国は反発した。大半の首脳が会議で「信頼を維持し国際法を尊重することが重要だ」と述べた。終了後、インドネシアのルトノ外相が記者団に明らかにした。

国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所は2016年、中国の南シナ海をめぐる主張を退けた。ジョコ氏が今回、国際法に言及したのはこのためだ。

ASEANは軍事力で中国に太刀打ちできず、南シナ海の抑止で米国の地域への関与が必要になる。バイデン米政権も中国と対峙するASEANを支援してきた。米国防総省のライダー報道官は5日の記者会見で、中国の新しい地図をインド太平洋地域で「ニューノーマル(新常態)を形成しようとする取り組み」の一環だと非難した。

ただ今回、バイデン氏はASEAN関連首脳会議への出席を見送り、代わりにハリス副大統領を派遣した。

米ホワイトハウスのサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は5日の記者会見でハリス氏の出席に関し「インド太平洋地域、特にASEANへの米国の永続的な関与を強調する」と述べた。ASEAN重視の立場は変わらない姿勢を訴えた。ハリス氏も6日に「ASEANは米国のインド太平洋への関与の中心だ」と語った。

バイデン政権は22年2月にインド太平洋戦略を初めてまとめた。「唯一の競争相手」で「最も重大な地政学的な挑戦」と位置づける中国と関係が深いASEANとの結びつきを強固にする方針を示し、加盟国との2国間協力の拡大もうたった。

それでも、分刻みで進む米大統領の日程は「費用対効果」を考慮した優先順位をつけざるを得ない。米ハドソン研究所アジア太平洋安全保障部長のパトリック・クローニン氏は、24年11月に控える大統領選の関連日程を優先したとみる。

バイデン氏が4日の祝日レーバーデー(労働者の日)に演説した労働組合の集会を例に挙げ「不在にするつもりはなかった。再選しなければ自らの政策を継続できないからだ」との見方を示す。ASEANへの関与を強める戦略も選挙に勝利して初めて続けられるからだ。

次期大統領選で有力なライバルになるトランプ前大統領はASEANを軽視した。関連の首脳会議には、就任直後の17年に出席した後、副大統領や大統領補佐官を代理で派遣した。中国が仲裁裁判を無視して南シナ海への進出を拡大した時期に重なる。

ASEAN側の見方は異なる。英字紙ジャカルタ・ポストは今回のバイデン氏の欠席について「外交的に議長のジョコ大統領に恥をかかせるだろう」との論評を掲載した。前大統領が大統領補佐官を派遣した19年の米ASEAN首脳会議でも一部加盟国の首脳は出席を見送った。

インドネシア政府高官は「会議に物理的に出席することが非常に重要だ」と話す。別のマレーシア外交筋も「米国とASEANの関係の進展を逃す」と訴えた。中国の新地図問題で米国の存在の重要性が認識された時期だけに、間の悪さが目立った。

中国は新地図の問題を棚に上げ、ここぞとばかりに米国批判を展開している。共産党系メディアの環球時報は5日付で、米国の関心は経済・貿易協力ではなく、南シナ海など安全保障にあると指摘し「分断や不和をあおる」と主張した。

バイデン氏が上院議員時代に外交スタッフを務めた元側近は「歴代大統領にとり時間がかかるアジア訪問は大きな負担だった」と説明した。一方で「今年のASEAN関連会議がいかに重要か、バイデン氏を説得する必要がある」と話した。

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