米国、ウクライナに劣化ウラン弾供与 10億ドル支援表明

米国、ウクライナに劣化ウラン弾供与 10億ドル支援表明
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR06CQM0W3A900C2000000/

『【リビウ(ウクライナ西部)=福冨隼太郎】米国防総省は6日、ロシアの侵攻を受けるウクライナに劣化ウラン弾などを提供すると発表した。健康や環境への影響があると指摘される兵器の提供には懸念も広がりそうだ。ブリンケン米国務長官は同日、訪問先のキーウ(キエフ)で10億ドル(約1470億円)超の支援を表明した。

劣化ウラン弾は戦車の装甲を貫通する高い破壊能力を持つ。国連などは放射性物質が粉じんとなって拡散し…

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『国連などは放射性物質が粉じんとなって拡散し、人体に入ると体内被ばくの健康被害を引き起こすなどと指摘する。環境にも影響を与える可能性があるとされている。

英国は主力戦車とともに劣化ウラン弾をウクライナに供与すると表明している。ロシア側は「核を成分とする武器だ」(プーチン大統領)と批判していた。英国に続いて米国も劣化ウラン弾の供与を決めたことで、ロシアが反発を強めるのは必至だ。

国防総省が今回発表した支援パッケージでは劣化ウラン弾に加え、高機動ロケット砲システム「ハイマース」用の追加弾薬や対戦車ミサイル「ジャベリン」などを含む。

ウクライナのゼレンスキー大統領は6日、ブリンケン氏に対し「大きな団結を示してくれたことに感謝する。米国は戦場で支援してくれるリーダーだ」と謝意を示した。ブリンケン氏は「我々はこれからも、ともに歩む決意だ」と語った。

ウクライナは6月からロシアに対する反攻を開始した。ゼレンスキー氏はブリンケン氏と、ロシアが占領している領土の奪回に向けた戦闘の状況や、今後の作戦の進め方などについても協議したとみられる。

ブリンケン氏は6〜7日の日程でキーウに滞在しており、総額10億ドル超の追加支援の実施をウクライナ側に伝えた。ウクライナのクレバ外相との会談では、反攻について「順調に進展している。長期的に必要なものを持てるようにしたい」と語った。シュミハリ首相とも会談した。

ゼレンスキー氏は5日にニューヨークで開幕した国連総会に出席する見通し。9〜10日にはインドで20カ国・地域(G20)首脳会議の開催も予定されている。米国はこうしたイベントの前に新たな支援を表明することで、ウクライナと連携を続ける姿勢を強調する狙いとみられる。』