「夢の常温超伝導体」として発表されたLK-99、相次ぐ追試失敗にも原著者は「試料の作りかたが間違っている」と指摘……それやられたらもう科学じゃないんだけどね: 楽韓Web
https://rakukan.net/article/500561563.html
『1ヵ月間で懐疑論が深まった「LK-99」···「早い試料検証が最善」(東亞日報・朝鮮語)
LK99開発会社であるクォンタムエネルギー研究所が先月22日、論文事前掲載サイト「アーカイブ」に公開した論文によると、LK99の非抵抗(電流の流れにどれだけ逆らうかを測定した物理量)は摂氏104.8度から10%水準に急速に減る。研究陣はこのような特性をLK99の超伝導性と解釈したが、海外研究陣は不純物の影響だと見た。 (中略)
このように世界超伝導学界では「LK99は超伝導体ではない」という方向で結論が傾いているが、一部の科学者は「最終結論を下すためにはクォンタムエネルギー研究所が提供するLK99サンプルとの交差検証が必要だ」と慎重な立場を取っている。現在、国内LK99検証委は国内7つの研究所で試料再現を進行中であり、クォンタムエネルギー研究所が試料を提供する場合、これに対する検証も同時に進行する計画だ。
28日検証委によると、クォンタムエネルギー研究所は8月初め「2~4週間後に試料を提供する」という立場を伝えたが、まだ試料を提出していない状態だ。当時、会社は国際学術誌でLK99関連論文を審査中で、審査が終わった後、試料を提供すると明らかにした経緯がある。
(引用ここまで)
「人類の夢、常温超伝導物質がついにできた」として7月22日にデビューを果たしたLK-99。
そこから一ヶ月ちょいで完全に化けの皮は剥がされた状態となっています。
ネイチャー誌には「オンラインで話題になったLK-99はうまいこといっていない」との記事が掲載されました。
サイセンス誌には「短く壮絶な生涯」と語られて、生まれて2週間で寿命が尽きた扱いにされていましたね。
純粋なLK-99を合成したマックスプランク固体研究所からは「超伝導体であることを完全に否定する。不純物がそれっぽい動きを見せただけ」とばっさりいかれました。
比較的に簡単な物質で揃っていたこと、合成手法もそれほど難しくないことから徹底的に追試が行われてそのほぼすべてで超伝導体であることが否定されています。
まあ、「それっぽい動き」を見せたことで勘違いしたのではないか、といったところで収束しつつありますね。
ただまあ、原著者のひとり(キム・ヒョンタク教授)は「LK-99は常温超伝導体である。それ以外の解釈のしかたはない」と言い続けています。
クオンタムエネルギーセンター側は8月末にはサンプルを配布するので特性をチェックしてくれればいいとしていたのですが。
うん、その8月末になっても動きがないんだ。
あ、最近になって「8月末から9月初めに公式声明を準備している」に変わったので、まだ可能性はなくはないかもしれませんね。
LK-99、韓国が打ち上げた超伝導体?(KBS)
ここでもまたキム・ヒョンタク教授は「他の研究所で作ったLK-99が超伝導体にならなかったのは試料の作りかたが間違っているからだ」って話をしているんですが。
記事中にもあるんですが「再現できないのは試料を間違って作ったからだ」ってされると、もうそこから先は科学で扱う話じゃなくなっちゃうんだよな。
じゃあ、もうその論文の全部が使い物にならないねっていう。
このあたり、ファン・ウソクの言い分と完全一致してるんですよ。
「他の人々が再現しようとしてもES細胞ができないのは我々の器用さが世界一だからだ」とか言ってましたっけ。
ま、「公式声明」とやらを楽しみにしておきましょう。
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