ケルチ橋の第一回爆破(22-10-8)は、トラック特攻であったとの公式解説。

ケルチ橋の第一回爆破(22-10-8)は、トラック特攻であったとの公式解説。
https://st2019.site/?p=21395

『 2022-8-19記事「SSU Head shares details of the Kerch Bridge bombing in October 2022」。

   ウクライナの対外工作機関SSUは2022春から、ケルチ橋を吹き飛ばす方法を検討し始めたという。
 さいしょは、鉄道の貨車に爆薬を載せてやることを考えた。しかし露軍はその工作を警戒して、ケルチ橋を通る貨物列車には軍需品以外の民間の荷を許可しない。

  ※鉄道が使えるなら、「特攻ドライバーの生還を如何にして期すか」の難問は、ハナから無いわけである。

 そこでSSUは、トラックに石油のドラム缶を満載してケルチ橋を走らせようと考えた。その中味を、石油ではなく爆薬にするのだ。

 金属シリンダー(どうみてもドラム缶より細い)には、猛性爆薬であるRDXを詰めた。トータルで、TNTに換算すれば21トンの威力。その金属筒を、工業包装用の透明な樹脂フィルムでぐるぐる巻きにする。こうすると、外見では、樹脂フィルムのロールを大量に運搬しているように偽装できる。ボビンの芯部がどうなっているのかは、検問所のロシア兵の目では見抜けない。また、スキャナーもこれでごまかせるのだという。そのためにはフィルムをどのくらい厚く巻けばよいのか、事前に計算した。

 ※ロールの天地端面を見ると、ちゃんと芯まで透明ビニールがぐるぐる巻かれているだけのように造り上げている。巧みな工作。

 ウクライナ領内で仕立てた爆装トラックを、どうやってケルチ橋のたもとまで運んだか、その移動ルートについては、SSUはひきつづいて秘密にしている。

 ただし、第三国機関の助けは借りなかった、とSSUは強調する。

 ぼやかした表現だが、どうやら、SSUは、トラックを自動操縦(無人)で、ケルチ橋を走らせたようだ。その場合、露軍のGPSスプーフィングの影響を受けないようにしなくてはならないが、そこは、うまくやったという。

 ケルチ爆破の直後、ロシア官憲は22人のロシア人をテロリスト容疑で収獄しているが、じつのところ、これらのロシア人は、ありふれた「密輸業者」だという。

 ※最後の検問所から再出発する直前にドライバーが、後続の別な有人運転車両にでも、ちゃっかりと乗り移ってしまったのか? 20トン積みクラスの巨大トラックなら、ノロノロと走っていても、怪しまれないだろうからね。キャビンの窓の位置が高いから、その中にドライバーが見えなくても、角度の問題だろう、と、皆、思ってくれる。』