ロシアの国営企業Rostecの子会社である「Ruselectronics」が製作した「Listva」…。
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『Sakshi Tiwari 記者による2023-8-18記事「Russia Unveils ‘Microwave Gun’ Mounted On Listva MCV To Combat Ukraine’s Anti-Tank Mines」。
ロシアの国営企業Rostecの子会社である「Ruselectronics」が製作した「Listva」という、リモコン操縦の地雷啓開車。
古い6×6APCのシャシをベースに、マイクロ波指向装置を、天板上に載せている。
車体の前方50m~80mの地面に向けて、平方センチあたり10ワットの信号をぶつけることで、地雷の雷管を発火させてしまう……のかと思ったら、そうではなく、起爆装置に半導体基盤を使っているIEDの電気回路を短絡させ通電させるだけらしい。だったら古い地雷には全く無効ではないか。馬鹿馬鹿しい。
アフガニスタンの最も単純な「踏み板式」のIED信管に対しても、効果は期待できないわけだよ。
しかし露軍が今次戦争でしばしば悩まされている「磁気感応信管」付きの撒布地雷に対しては、天板のパラボラ形送信アンテナは、有効に働いてくれるはずである。これでマイクロ波を狭い地面の一点に集中する。そこに磁気地雷があれば、信管にはマイクロチップが組み入れられているから、内部で短絡が起きるのだ。
※埋設されていたり、泥や雪をかぶっていたり、植生のせいで目視できない状態ならば、マイクロ波を一点集中しようはない。
車体の前方へ低く長く突き出す、四角い金属枠は、インダクション(電磁誘導/静電誘導)の変化を検知する原理の、金属探知機である。16個のインダクション・センサーがついているという。
前路の地中に埋まっている地雷が金属製であれば、これで感知ができる。
※すなわちレーション用の空き缶によって瞞着される。空き缶と、リアルの非磁性地雷をランダムに混在・散在させられたら、お手上げだ。空き缶のすぐ下にリアル地雷(FRP製)、というコンビネーションだってあるのだ。
さらにこの車両からは、携帯電話の電波に似せた無線信号を放射することもできる。携帯電話で起爆コマンドを送るタイプのIEDなら、この強力な偽電波で、過早爆発させてやることができる。』