ウクライナ海兵隊、ロシアが支配するマリウポリに接近中
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ウクライナ軍の戦車が、ウクライナ支配地とロシアが占領するマリウポリとの間にある次の難所であるウロジャイネに入った。
8月11日にネット上に出回ったドローン映像には、ウクライナ海兵隊の第35旅団に属するとされる少なくとも3両の戦車が、ウロジャイネの南北に伸びる3本の幹線道路のうち中央の道路を南下しながら発砲している様子が映っている。
この突撃部隊には、今回ばかりは航空機による空からの支援があった。戦車による攻撃と同時期に撮影されたと思われる別の映像では、米国製の統合直接攻撃弾(JDAM)だとウクライナが主張するもの2発が、戦車からわずか数百メートル南にある、ロシア軍の拠点とみられる建造物を爆破している。
GPS誘導で射程が伸びるJDAM-ER爆弾を搭載できるよう、ウクライナ空軍はMiG-29戦闘機の一部を改良。JDAM-ERを発射する直前に低空飛行して角度をつけることで、MiGのパイロットはロシアの防空網に感知されることなく、重量約227~453kgある爆弾の射程を約80キロほどにのばすことができる。
だが、爆弾を投下するだけのこの手法でさえ、ウクライナ軍のパイロットが前線に向かって飛ぶたびに直面する極度の危険を完全になくすことはできない。ウクライナ空軍が貴重な航空支援のパイロットを危険にさらしていることは、ウロジャイネの戦いの重要性を物語っている。
ウクライナ海兵隊の第35旅団を含む最前線の4旅団は、モクリ・ヤリー川流域の攻勢を維持するために南側戦線の幅16kmの一帯に集中している。
ウクライナにとって、こうした戦力の集中投入はチャンスであると同時にリスクでもある。ウクライナ軍の海兵旅団は最も優秀で攻撃力のある部隊の1つだ。4旅団は戦車や装甲車の混合で高速で移動する隊列を組み、6月4日に始まった待望の南部反攻作戦でモクリ・ヤリー軸での攻勢を成功させた。
ウクライナ軍参謀本部は、数千人もの海兵隊員を狭い1つの地区に投入することで、その地区でロシア軍の防衛線を突破する可能性を最大化している。
だがどんなにタフな旅団でも休養は必要だ。海兵隊の4旅団が疲れ果て、休養と補給のために引き揚げる必要に迫られれば、ウクライナ軍の反攻はモクリ・ヤリー川沿いで勢いを失う可能性がある。ウクライナ軍の指揮官たちは明らかに、これらの旅団の投入がすぐさま決定的なものになることを望んでいる。
これまでのところは順調だ。8月11日時点で、ウクライナ軍はウロジャイネの半分をロシア軍の第60自動車化狙撃旅団から奪還して解放したようだ。
だがマリウポリを解放するつもりなら、ウクライナ軍はウロジャイネ、スタロムリニフカそしてモクリ・ヤリー軸の約80kmにわたって点在する12の集落を通過するか、その周辺を進まなければならない。
ウロジャイネはマリウポリからロシア軍を追い出す作戦の始まりに過ぎないが、同作戦の前提でもある。
David Axe 』