北朝鮮の核開発「制裁逃れ、継続」 国連報告書案
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN113QB0R10C23A8000000/
『【ニューヨーク=佐藤璃子】国連の安全保障理事会で、北朝鮮に対する制裁の状況をまとめる専門家パネルの中間報告書案の内容が11日明らかになった。パネルは報告書案のなかで、北朝鮮は核・弾道ミサイルの開発を2023年も続けていると指摘した。制裁を逃れながら、サイバー攻撃などを通じ違法に資金を調達していると非難した。
専門家パネルは、北朝鮮に対して国連が科している制裁についての報告書案を安保理の北朝鮮制裁…
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『パネルは「少なくとも19発の固体燃料短距離ミサイルを発射し、大陸間弾道ミサイルの発射実験も実施した」とし、北朝鮮が弾道ミサイルの開発を続けていると非難した。自国内の寧辺(ニョンビョン)にある核施設や豊渓里(プンゲリ)の核実験場における建設活動も続いていると記した。』
『国連は核開発を続ける北朝鮮に対し、資金流入を絞ったり、輸出入を禁じたりする経済制裁を実施している。パネルは報告書案のなかで、北朝鮮がこれらの制裁をかいくぐるために実施している手口も紹介した。
サイバー攻撃を通じ、金融機関や暗号資産(仮想通貨)交換所から違法で資金を調達しているとした。調達額は22年に推定17億ドル(約2400億円)と過去最高になったとしている。偵察総局傘下のハッカーらが「資金や情報を盗むために、より洗練されたサイバー技術を使い続けた」とし、仮想通貨や防衛、エネルギー、医療分野の企業を標的に国際金融システムにアクセスしていると分析した。』
『北朝鮮は制裁を逃れ、石油精製品などを輸入しているとも指摘した。北朝鮮が新たに14隻の船舶を入手したと説明している。北朝鮮による軍事通信機器、弾薬の輸出疑惑に関しても調査を続けているという。』