【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(12日の動き)

【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(12日の動き)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230812/k10014149611000.html

『2023年8月12日 12時32分

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる12日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ウクライナ兵などへのF16戦闘機の訓練 “米国内でも受け入れ”

アメリカホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は11日、記者団に対し、ウクライナ軍のパイロットなどを対象にしたF16戦闘機の訓練について「仮に、ヨーロッパでの対応が限界に達した場合、アメリカ国内で受け入れる」と述べました。

ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナの兵士などへのF16戦闘機の訓練は、この夏からヨーロッパ各国で順次、始まります。

一方、アメリカの有力紙、ワシントン・ポストは11日、ウクライナの政府高官や軍幹部の話として、訓練の開始時期が数回にわたって遅れるなどしたことから、最初のパイロットの一団の訓練が終わるのは、来年の夏以降になる見通しだと伝えました。

パイロットは、英語が流ちょうであっても専門用語を身につけるため、まず4か月間、語学研修に参加しなければならず、実際の戦闘訓練が始まるのは、来年1月になるということです。

ゼレンスキー大統領 全州の徴兵責任者解任 徴兵逃れの汚職相次ぎ

ウクライナのゼレンスキー大統領は徴兵逃れの汚職が相次いでいるとしてすべての州の徴兵責任者を解任することを明らかにしました。

ウクライナではロシアによる軍事侵攻以降総動員令が出され、18歳から60歳の男性が徴兵の対象となり、出国が禁じられています。

しかし、徴兵を逃れるため自治体などに設けられている徴兵事務所の責任者に賄賂を送るなどの汚職が後を絶たず社会問題化しています。

この問題についてゼレンスキー大統領は11日、関係機関を集めた会議を開いたあとSNSで、徴兵をめぐる汚職ですでに112件の捜査が進められていると発表しました。

その上で、こうした汚職への対策として州レベルの徴兵責任者を全員解任することを決めたと明らかにしました。

ゼレンスキー大統領は「徴兵のシステムは、戦時中の賄賂が国家への反逆にあたることを理解している人々によって運営されるべきだ」と述べて、新たな責任者には戦場で前線を経験した兵士などを任命することを明らかにしました。

ウクライナではロシアによる侵攻が始まった1年半前に比べて新たな徴兵が困難になっていると指摘されていて、今回の措置は侵攻のさらなる長期化に備えて兵士の確保を進める狙いがあるものとみられます。

ウクライナ ロシアのミサイル攻撃で子ども含む市民に犠牲

ウクライナ空軍は11日、ロシア軍が西部イワノ・フランキウシク州の飛行場に向けてロシア側が極超音速ミサイルだとする「キンジャール」4発を発射し、1発は迎撃できたものの残りが住宅地などに着弾したと発表しました。

地元の州知事はこの攻撃で8歳の男の子が死亡したと明らかにしました。

また、南部の都市ザポリージャでは10日、ホテルがミサイル攻撃を受け、ウクライナ内務省は1人が死亡し、4人の子どもを含む19人がけがをしたと発表しました。

国連は攻撃を受けたのは国連や人道支援を続けるNGOの関係者が頻繁に使うホテルだとして「全く受け入れられない」と非難しています。

これに対し、ロシア国防省は11日、ザポリージャ付近にある外国人よう兵の宿営地を攻撃したと発表し、軍事施設を狙ったものだと主張しました。

ロシア 3日連続で無人機飛来 警戒強める

ロシア国防省は11日、日中にモスクワ市内で1機の無人機による攻撃が仕掛けられたものの、阻止したと発表しました。

ウクライナ側による攻撃だと主張していますが、具体的な根拠は示していません。けが人や建物などへの被害はないとしています。

ロシア国防省がモスクワやその周辺への無人機の飛来を発表するのはこれで3日連続で、ロシア側は警戒を強めています。』