6月4日に宇軍が反対攻勢を発起したのに対して、露軍もまたそのカウンターを繰り出している。
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『David Axe 記者による2023-8-3記事「Russia Has Concentrated Half Its Forces For A Countercounteroffensive. It Might Backfire」。
6月4日に宇軍が反対攻勢を発起したのに対して、露軍もまたそのカウンターを繰り出している。
目的は、ウクライナ政府をむしろ防禦にてんてこまいさせ、戦争資源を、攻撃にではなく防禦に使うように誘導すること。
露軍は、クリミアを守るために、クリミアからはずっと離れている、ウクライナの北西部国境である「クレミナ」に新手の戦力をぶつけてきている。ウクライナ政府はそれを無視できず、新編の第21機械化旅団と、第44機械化旅団をクレミナにパッチ当てさせている。この2個旅団は米式装備の優良部隊で、南部戦線の突破口に注入されるべき戦略予備部隊なのだが、それを防禦に振り向けたのである。イニシアチブを敵に握られた見本的な悪い例。
※南部の敵の数線トーチカ帯に、ひとつも弱点が探せないので、とうとう、無傷で控置していたストライカー旅団を、北西方面で使う。これは地雷の勝利だね。
もちろん、露側が仕掛けたこの博打、丁と出るか半と出るかはまだわからない。攻勢をかけた露軍部隊が大消耗してしまえば、こんどは露側にピンチがやってくる。
※宇側の策は単純。クレミナの住民を総動員してひたすら地雷を埋めさせればいいだけ。ウクライナ人がロシアから学ぶべき戦訓はそこじゃないのか?
ロシアの一ブロガーは、最新の問題の中心がよくわかっている。設保陣地に対する攻撃は、攻撃側が多く損耗する。地雷撒布術の普及によって、陣地帯の穴はすぐに塞がれる。もはや、攻防双方ともに、敵側の土地を占領したいと思っているわけじゃない。陣地戦のかけひきを通じて、敵部隊を味方部隊よりもハイペースで消尽させてしまいたい。いまや、それを互いに狙っているのである、と。』